2026-01-18

ムンクの叫びの意味とは?ムンクの人生を辿り解説

ご訪問くださりありがとうございます^^
油絵画家の中西宇仁です。

今回は、ムンクの代表作である「ムンクの叫び」の正体について紐解いていこうと思います!

実はムンク本人が叫んでいる作品ではなく過去の大切な人達の命がキッカケでこの作品へと繋がります。
幼少時は厳しい教育指導を受けていましたが恨む事なく他の人が気づかない事に気づく優しい人だったのかなと思います。

そんな人が描いた「叫び」の本当の姿を見る事で今生きる僕達に生きる為のヒントが得られるかもしれません。

「叫び」がうったえる本当の世界を見てみましょう!

【 ムンクとはどんな画家か? 】

ムンクの叫びの世界に入る為にはその描き手であるムンクの背景に触れる事でその意味を実感できます!

エドヴァルド・ムンク、20世紀のノルウェー出身の画家です(1863年~1944年)。

元々はお医者さんの息子として生まれ1868年と幼少時に母親を病気で亡くし9年後に姉が亡くなるなどまだ幼い時期で人の命と関わり、後の絵画作品に影響を与えています。

母親が亡くなった後は妹のカーレン・ビョルスタがムンク家のお世話をする事となります。
父親(クリスティアン・ムンク)は信仰心の深さから妻の死後、狂信的にキリスト教にのめり込み子供達に対し以上に厳しかったようです。

ある日、息子のムンクが父の寝室を覗くとひざまついて祈っている所を目撃し、その光景をスケッチに描きようやく落ち着いて眠る事ができたとのことです。

ムンクは後に「病と狂気、死が自分の揺りかごを見守る暗黒の天使だった」と語っています。

まだ未成熟な頃に母親と姉を無くし、その後は父親の厳しい教育から夜も安心して寝付けなかったが父親のその姿を見て眠りについた時のムンクの心境はどうだったのでしょうね・・・

生まれてから12年後、ムンクも気管支炎を患い、自分は結核だと死を覚悟したようです。姉も結核で亡くなっています。
ムンクにとって、姉は母親に変わって愛情を注いでくれた存在であり姉の死が死を身近に実感し芸術活動に影響を与えたといわれています。

ムンクは日頃から風景や家屋のスケッチをし、絵の勉強をしたいと父親に相談するが反対をされました。
そんな父を説得し17歳くらいでしょうか、王立絵画学校に入学し絵を学んでいきます。

その9年後にはパリへ留学しフランス滞在中に印象派など当時の主流であった芸術に触れていきます。
画家活動を続けていく中で「叫び」、「マドンナ」など生命のありさまを表した生命のフリーズ作品を生み出していきます。

この時、ムンクの作品は批判され当時交際していた女性からは嫌がらせなどを受けていたようです。

45歳の年、コペンハーゲンの精神病院に入院していたがこの時、ノルウェー政府(出身がノルウェー)から勲章を与えられたり国立美術館が作品を購入し、ムンクの世間からの見方が変わりました。

生活環境もオスロ郊外のエーケリーに邸宅を購入し広大な土地で生活を送っていましたが良く思わない人達から飼い犬を撃ち殺されたり時間帯問わず呼び鈴を鳴らすなど嫌がらせに悩まされました。

亡くなる前には近辺でレジスタンス活動により自宅の窓ガラスが吹き飛ばされ、気管支炎(子供時代も)を再発し1944年に80歳で最期を迎えたようです。

国を挙げてムンクを迎え入れましたが、当の本人は政府の意向には応じず自分のアトリエに引きこもっていたようです。
幼少時から生涯を通して、人の生死に触れ画家として立ち上がっても周囲からの悪意にさらされていても最期まで絵は描いていたようです。

ムンクは過去の人なので僕は知りようもありませんがこの人の始まりから最期まで全てが画家として生きる為に、表現へと繋げた人生だったのかなと思います。

味方も少なかったことでしょう。孤独の中で表現者としてあり続けたエドヴァルド・ムンクに敬意を。

引用先:Windows

【 ムンクの絵は叫んでいない 】

さて、ムンクがどのような人物なのか少しは触れられたのではないでしょうか?
ムンク作品の中でも特に有名なのが「叫び」です。

母親と姉の死を迎え、自身も病気と直面してきた中でムンクが描いた作品の1つがこの叫びです。

引用先:Wikipedia

独特のタッチで人物と空間が描かれ赤く染まった峡湾の夕焼けは不気味さを感じます。
構図や色使いは「絶望」という作品を基にしているようです。

また、ムンクの叫びはムンク本人の叫びではなく体験から描かれたと言われています。

この作品は幻覚に基づいており日記には次のように記されています。

”私は2人の友人と歩道を歩いていた。
 太陽は沈みかけていた。
 突然、空が血の赤色に変わった。
 私は立ち止まり、酷い疲れを感じて柵に寄り掛かった。
 それは炎の舌と血とが青黒いフィヨルドと町並みに被
 さるようであった。
 友人は歩き続けたが、私はそこに立ち尽くしたまま不 安に震え、戦っていた。
 そして私は、自然を貫く果てしない叫びを聴いた。 ”

この作品はムンク、または他の人物が発している叫びではなく「自然を貫く果てしない叫び」から耳を塞いでいる様子を描いたものでこの場所については、ノルウェーにあるオスロ・フォヨルドという場所が舞台と言われています。

叫んでいる人物はムンクではないと言いましたがパリにある人類史博物館に展示されているミイラがモデルという説があります。

よく見るとくぼんだ目や開いた口などからミイラに見えなくも?

さて、ムンクが「自然を貫く果てしない叫びを聴いた」と言いますがそれはどこから生まれたのかというと火山噴火との関連があります。

作品には赤い夕焼けが描かれていますがこの夕焼けは世界中に影響を与えた大噴火による影響からノルウェーでも異常や夕焼けとなりそれが反映されたのではないかという説があります。

噴火は自然現象の中でも強烈な印象を持っているので確かに「自然の叫び」と言うのも頷けますね。

ムンクがノルウェーのとある場所で友人と歩いている中、大噴火の影響を受けた燃えるような夕焼けを見ると震え、自然の叫びを聴いて生み出した作品は現代に生きる私達にも何かを訴えかける作品です。

【 「叫び」は5作品存在する 】

絵画作品は、基本その1点のみ制作されますがこの「叫び」は全て5点も存在します。

ムンクは「生命のフリーズ」というシリーズ化した作品を何点も描いており、この「叫び」もそのうちの1点です。

有名な叫びは油彩画ですが他にはパステルで描かれた作品やリトグラフの叫び、テンペラで描かれた叫びと複数の「叫び作品」が存在しています。

一見同じ構図でも画材を変えるとまた異なる表現となるのでムンクのように同じ作品に対し、別の画材で描いてみるのも面白いのかなと思います^^

【 叫びの特徴 】

一見、抽象チックな作品と思われますが技術的な特徴として、空間の奥行きを表した遠近法が取り入れられています。

画面上で写実的な印象を強めているのが奥から手前に架けられている橋がありその上に人物のサイズを分ける事で空間の流れが生み出されています。

背景の水面ですが渦を巻くような線状のタッチで描かれています。
この独特な描き方がムンクが抱いた不安を表していると考えられています。

実はこの描き方は現代でも活かされており、例えばアニメのワンシーンで怒りや不安を登場人物が抱く場面ではノイズのように線を走らせたり麺のようにゆらゆらさせる事でその心境が表されています。

夕焼け空ではオレンジ色や黄色など暖色が使われています。
これらの色は人を興奮させたり元気にさせる色の効果がありますが揺らぎを作り出す事で真逆な不安を抱かせています。

元々、一人で絵を描いており絵の学校へも通っていたのでデッサンなど絵の基礎は出来ている人ですね。

「浜辺のインゲル」引用先:Wikipedia

【 ムンクの人柄と作品に繋がるもの 】

ここからは僕個人がムンクに対しする印象とそれがどのように作品に繋がっているのか小話をしたいと思います。

僕が思うムンクは、「優しい人」です。

母親の死と母親変わりだった姉は、ムンクに対し暖かさを持った愛のある人達だったのかなと思います。
だからこそ、父親が異常なまでに厳しくあたり人が変わってしまったのかなと。

そんな父親が膝をついて祈っている姿を見て、ムンクは恨むでもなく父親の根っこの部分を見ていたのかなと思います。

友と歩いている中、誰も意識しない風景を見てムンクだけが自然の叫びに気づきこの作品を描きました。
純粋な人、繊細な人というのは鈍感な人では気づかない事に気づけます。

それは、辛く哀しい時を過ごしてきたムンクだからこそ見つけられるものがありそれが表現へと繋がっている。
そんなムンクが国から認められても嫌がらせや悪意にさらされていたと思うと胸が痛くなります・・・

ムンクは現代に生きる僕達にもその生き様を示してくれています。
どんなに苦しい事や辛い事があってもそれを表現という別の形で表し、生き方を変える事が出来るという事を教えてくれているのかなと思いますね。

いかがでしたでしょうか?
絵画というのは、人間の人物像と同じような所がありまして最初の第一印象と接していくうちにわかってくるその人の性格や背景を知る事で別の印象を抱きます。

絵画もその作品がどのような経緯で生まれたのか?
画面上に込めらている意味を知る事で水面下に潜んだ魅力に触れる事が出来ます。

他の人では知りえない一歩踏み出したモノに触れる事でそれはあなたのこれからの人生をより有意義にしてくれます!

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最後までお読みくださりありがとうございます^^
少しでも絵のお悩み解決に繋がりますように♪

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