2026-02-12

油絵のキャンバスを再利用!練習や上達する活かし方

ご訪問ありがとうございます^^
油絵画家の中西宇仁です。

今回は、キャンバスの再利用の仕方をご紹介します!
絵を描き続けていると作品数が増えていき、作品を手放そうか扱いに困ることはないですかね。
上手く使いまわしたいな~なんて事も。

再利用は節約や妥協ではなく表現者としての成長に繋がる制作プロセスの一部であり描く感覚を更新する行為でもあります。
成長に繋がるキャンバスの再利用についてお話したいと思います。

【 油絵キャンバスは再利用できるのか? 】

油絵の場合、溶き油や油分を含んだ絵具を扱う為、扱い方に悩む画材ですが油絵で使ったキャンバスは再利用が出来るのか?、というと

結論から述べると、「 可能 」です!

ただ、支持体(絵具を乗せる媒体)の性質によって再利用が出来るものと難しいもの、再利用する為の状態改善と整え方があります。

使用済みのキャンバスを再利用する事で新たな作品制作や試験的に試す事が出来ます。

僕もキャンバスの再利用の方法を知るまでは試し塗りなど試験的に描く際でも毎回新品のキャンバスを購入していましたが余計に数を増やすことなく制作過程に活かせるようになりました。

また、使用済みのキャンバスの状態によってはその状態のままで活かす事も出来るのでそれぞれお話していきますね!

【 再利用の方法 】

再利用と聞くと、節約だったり劣化した物を扱うなど後ろ向きな印象を抱くかもしれませんがここでいう再利用は自身の表現力を更新する為の制作プロセスの一部でもあります。

本番制作だけでなく練習で扱うなど使用目的を意識すればそれに合った使い方を選べるようになります!

●裏面を使用する

どの裏面?、そうキャンバスの裏面です。
キャンバスの裏側を見ると布目がむき出しになっておりこの面を利用する方法です。
布を木枠から外す必要があり手間は掛かりますが裏面に対し、下地処理をすれば絵を描く事ができます。

個人的には、他にも再利用する方法があるのでどうしても物が足りないという時は最後の手段として選ぶ事がありますね。

●下地を作る

使用済みのキャンバスの表面に下地を新たに作り利用する方法です。
この下地作りに使用するのが「ジェッソ」です。
支持体によっては表面が凸凹していたり油絵の具の油分が素材によって吸収される事があるので状態を整える時に塗る物です。

色が塗られているキャンバスでもこのジェッソを塗れば色を覆い隠す事ができるので利用できます!
ただ、絵具の厚さなどもあるので処置も必要で具体的な工程についてはこの後ご紹介しますね。

●油絵の具を塗る

油絵の具の上には油絵の具を塗ってしまえ!
シンプルに新たな絵具で下層の色を塗りつぶしてしまおうというやり方です。
ただ、絵具にも「透明絵具 / 不透明絵具」と一見同じ色でも性質が異なり、覆い隠すなら不透明絵の具を使用しないと覆い隠す事が出来ません。

この方法は、再利用とするよりかは既に描かれている状態から更に重ね塗りするというイメージですね。
どちらかというと新たな表現方法として試すには良いかなと思います。

まっさらな状態に戻したいのであれば先ほど述べた「下地を作る」方法が有効です。

キャンバスの再利用なので状態によっては利用できない場合もあります。
使えたらラッキー!、無理して使わない判断もありなので力まずに対処していきましょう~

【 再利用:下地を作る 】

キャンバスの再利用で一番オススメな方法が下地を作ってからの利用です。
先ほど、ジェッソが有効というお話をしましたがここではジェッソを用いた下地作りについてご紹介します!

①ジェッソのタイプを選ぶ

ジェッソには「軟練と硬練」、2つのタイプがあります。
軟練は液状で筆で流しやすく硬練はマチエールのように厚く塗り固める事ができます。
新品の状態に近づけるなら軟練ジェッソを使用すると良いですね。

②支持体にジェッソを塗る

使用済みの支持体(キャンバス)上にジェッソを塗ります。
ジェッソに筆を着けて塗りますが水を混ぜると緩くなるので塗りやすくなります。

1層目だけだと下層の色がまだ薄く浮き出てきますがジェッソが乾いた後に何層か塗り重ねていくと徐々に覆い隠していきます。

③ジェッソの乾燥を待つ

軟練ジェッソなら1日経てば乾くので翌日からも塗り重ねていけます。
僕はだいたい3層で終えていますね。
最後の層が塗り終えたら3日程乾燥させて次の工程です。

④表面を滑らかにする

支持体の下層の色がジェッソで覆われたら表面を滑らかにします。
触れてみると表面がザラザラしているので紙やすりで表面を磨いていきます。
紙やすりにも粗目レベルみたいなのがあり個人的には180あたりを使用しています。
表面を磨くのは塗る時にザラザラが邪魔になるからですね。

ジェッソを塗る時のポイントですが筆で塗ると筆跡が浮き出てしまうので指で馴染ませるとフラットな状態に整えられます♪

ジェッソについてはこちらで詳しくご紹介しているので一緒にご覧ください♪

下地作りの王道としては、このジェッソが一番のお勧めです。
ただ、再利用の方向性によっては新たな表現に繋がる事もあるので次はユニークな再利用の方法についてお話しますね!

【 再利用:絵具を重ねる 】

下地を整えて新たにキャンバスを再利用するお話でした。
ここでは、再利用の方向性の一環として、別の利用方法をお話しますね。

絵画やアート、表現者とは自分の中にある様々なモノを目に見える形で表します。
時には他者の作品や過去の自分の作品を参考にする事もあります。

知り合いから作品を譲り受ける事もあり得るのでこの作品をまっさらにするのではなく既存の状態として利用するのも再利用の1つの手です。

人からでも過去の作品でも良いですが、その絵の上から更に色を乗せるという取り組みです。

下層にある色や姿形の上から別のスタイルの顔料を乗せる事で異質なスタイルの組み合わせる事で異なる表現方法を試す事ができます。

ここでいう再利用とは、消すではなく「受け継ぐ」という感覚ですね。

僕も過去に知人の絵に一筆入れた事がありますが自分と異なる世界観に触れることはとてもよい刺激となりました。

なかなか他者と交わる機会もないのでタイミングがあれば試してみると新たな発見があるのかなと思います。

【 再利用に向かない支持体 】

全ての支持体が再利用できるわけではありません。
例えば絹など伸縮性のある支持体を使う場合は、形状が歪んでいるので再利用しずらいです。

ピンと張ればり直せば出来ない事もないとは思いますが手間を考えるとどうかな~という所ですね^^;

あくまで再利用、使えたらラッキー!くらいに身構えておくと気も楽です。

【 再利用への心理的拒絶 】

既存の作品を新たに塗り替える再利用ですが気持ち的にももったいない、これで消えてしまう・・・」という感情を抱く方もいるかと思います。

ただ、この上書きは自分を否定するのではなくむしろ「新たな段階へ進む為のステップ」でもあります。

僕も昔は、丹精込めた自分の作品を塗り返す事に抵抗感を抱いていました。
「これを消してしまったら無いモノとなるんじゃないか」と、なかなかふんぎりがつきませんでしたが過去にしがみついても今が変わらない、この先の未来を変えられないと思い、塗り返し再利用を決断した時がありました。

真っ白に上書きした後は、どこか胸のモヤモヤがスッキリした感覚となり新たに試したい表現方法を試すと光が広がるような高揚した感覚になったのを今でも覚えています。

表現者とは、表現に繋げる為に自身を更新していきます。
過去の作品を乗り越える事で新たな領域にたどり着き表現力を深めていけます。

過去の作品を消す事は自分を否定するのではなく新たな可能性を見出す為の必要肯定であるという事を貴方に贈ります。

あと、シンプルに捉えるなら作品を作るには本番制作と練習の2手に分かれます。

「 本番 対 練習・実験 」ですね。
再利用は、後者に当てはめやすいです。

不慣れな表現方法をいきなり本番では・・・という時は再利用のキャンバスを使えば何度でも試せます。
また、本番に比べて緊張感を抱く事もないので思考を柔らかくする事にも繋がりますね。

また、再利用は地球環境の持続にも繋がります。
本来捨てるはずだったキャンバスを再利用する事で廃棄物を減らせるのでちょっとした地球貢献にもなるのかな?と^^

さて、今回はキャンバスの再利用についてお話しました。
再利用と言っても、節約や使いまわしではなく絵描きとしての成長に繋がるプロセスです。

これは絵を描き続ける為の知恵であり自分の制作プロセスに合った選択をする大切さでもあります。

再利用は妥協ではなく、新たなステップへ進む為の取り組みであるという事を意識してみてはいかがでしょうか。

話は変わりますが支持体にも木版やマチエールを表した下地の作り方などもあり表現力の強化になります。
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最後までお読みくださりありがとうございます^^
少しでも絵のお悩み解決に繋がりますように♪

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