油絵に適したキャンバスの選び方と描き方ついて

ご訪問くださりありがとうございます^^
油絵×心像画家の中西宇仁です。
今回は、油絵を描くのに適したキャンバスの選び方と描き方について
お話していこうと思います。
キャンバス(支持体)は作品の土台であり、発色・耐久性・表現の幅
に大きく影響します。
支持体の性質によって絵具の乗り具合や作品の品質維持に影響するのでご自身のスタイルに合わせた支持体を選択する事で理想に近い作品を描けるようになるので是非参考にしていただけたらと思います!
目次
【 代表的な支持体 】
絵を描くと聞くとキャンバスが想像されますが絵具や顔料を乗せる媒体の事を「支持体」と呼びます。
支持体によって絵の具の乗り方や描き方が変わるので性質を知る事で表現にあった支持体の選択が出来るようになります!
● キャンバス(麻)
リネン(麻)繊維が使用されたキャンバスで最も一般的に使われる支持体です。
コットンよりも強度が高く長い時を経ても状態が保たれやすいので作品の品質維持にも繋げやすいです。
支持体の素材も自然から生まれている物なので素材の耐久性にも影響しますがこのキャンバスは伸縮しにくい為、形状が長く保たれるのが特徴です。
表面は、凸凹があり粗目から細目と分かれます。
目が粗いと筆で描く際に引っかかりがありますが躍動感ある絵の具を乗せられますし、目が細かいと筆が乗りやすいので微細な塗り方が可能となります。
「 目の細かさで描き味が変化 」すると覚えておくと良いでしょう♪
●絹キャンバス
絹キャンバスは価格的にも手頃で柔軟な繊維質を持った支持体です。
江戸時代では、絹に油絵の具を用いられた作品がありますが水彩絵の具のような淡い色合いが出せます。
ただ、経年により伸縮がしやすいので湿度や気温の変化に敏感な為、展示会場の場や長期間の保存では注意が必要です。
【 ひと手間加えて支持体を準備する 】
キャンバスは既に描ける状態となっておりますが自分で支持体を用意する事も出来ます。
また、材料によって絵の具の乗り具合も変わるので周りより1つ抜け出した表現に繋げられます^^
●木製パネル
パネルに使われる木材はベニヤが一般的ですがラワンベニヤとシナベニヤと分かれます。
ワバンベニヤは硬く耐久性が高いです。
木目が粗い為、絵具の乗り具合にクセがあるかなと思います。
シナベニヤは柔らかで表面はなめらかです。
表面がキャンバスのような凸凹がないのでスぅ~っと滑るように絵の具を塗れます。
ただ、油絵の具を乗せる場合は注意が必要で裸の状態の木製パネルに直接絵具を乗せると油絵の具の油分が木材に吸収されてしまいます。
人体で言ったら乾燥肌のような状態となる為、絵の具の剥離など品質劣化になる可能性があります。
僕も昔、直接絵具を乗せた数年後に色素が薄くなり木の筋が浮き立つ事がありましたね。
アクリル絵の具なら直接塗っても問題はないかと思いますが油絵の具を扱う際にはここで一工夫が必要です!
注意点としてパネルは木製の為、どうしても環境の影響を受けます。
購入時では、歪んでいないかの確認と使用後も湿度がある所には置かないよう保管すると良いですね。

●油絵の具に適した一工夫
油絵の具を安定して塗る為の工夫とは、木製パネルにジェッソを塗ります。
ジェッソは支持体に塗る白色の地塗り剤です。
木製パネルの表面に塗る事で絵具を受け止める土台を作れます。
ジェッソについてはこちらで詳しくご紹介しておりますので合わせてご覧ください!
既存のキャンバスはすぐに描けますが自分で支持体にひと手間加える事で描き方の幅が広がります!
画材への理解にも繋がりますので試してみてはいかがでしょうか^^
【 他の支持体 】
ここでは、ちょっとマイナーな支持体をご紹介します。
材質から油絵の練習にもなるので参考までに^^
●ボールドキャンバス
キャンバス布をベニヤや厚紙に張ったキャンバスです。
厚さは一般的なキャンバスの半分以下なので重ばる事もなくとても軽量です。
土台がしっかりしている為、弾力がないのでしっかり描き込めます。
麻キャンバスのコンパクト版のような支持体ですね。

●油彩用紙(アルシュオイル)
油絵の具を乗せられるコットンで出来たペーパーです。
油絵の具が沈むことなく表面に定着するかつ劣化にも強いですね。
ピカソやドガも使っていたとされています。
下地準備が不要ですぐに描きはじめることができます。
持ち運びしやすいので油絵の練習として最適な紙です。
油絵の場合、どっしり構えた支持体が用いられますが支持体の種類によっては携帯しやすくちょっとした絵の練習にも使えるので使用する支持体の幅を広げてみるのも楽しいですよ♪
【 表現に向いている支持体 】
支持体の種類や特徴はわかったけど、どの支持体でどんな描き方が出来るのか?
表現に向いている支持体についてお話しますね。
●写実表現
実物に近い写実的な絵を描くのに適した支持体でおすすめなのが木製パネルです。
ただ、直接塗ると絵の具の油分が木材に吸われてしまうのでジェッソを塗ってから塗ると絵の具が定着します。
ジェッソを塗り乾燥した後はヤスリで表面を磨きます。
表面がすべすべと滑らかなので滑るように塗れるので細かい部位への集中した描き込みがしやすくなります。僕も写実的なモチーフを描く時はこのパネルが多いです



●印象的・抽象的表現
ルノワールのような印象派の絵や抽象画を描くのなら麻キャンバスがおすすめです。
キャンバス表面の凸凹が絵具の定着率が高く粗く絵具を乗せてのばすと擦れさせたりぼかしやすくできるので印象的な描き方が出来ます。
僕もテーマで印象的要素を乗せたい場合はキャンバスを使用してます。


支持体にも表面がツルツルしていたりザラザラしていたりと表情があります。
しっかりした形を描きたければツルツルした支持体で描くと滑らかに描けるのでストレスなく描き進められます。
ぼかしたり多彩な描写をするならザラザラした支持体で多様な描き方をすると筆ではなくペイントナイフを使用してみるなど工夫して楽しめます!
支持体は枕選びと似ています。
頭が沈まず固定させたいのなら硬めの枕を使用したり首に優しくリラックスしたければ柔らかい枕を使用する。
支持体も描き手がどのようなスタイルで進めたいかによって選んでいくと理想に近い描写が実現できます!
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最後までお読みくださりありがとうございます^^
少しでも絵のお悩み解決に繋がりますように♪












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