2021-07-29

油絵で使うキャンバスの選び方!?号数とは?サイズと特徴について

ご覧の皆さま、こんにちは。中西宇仁です^^
作品を描いていくと部屋の中がキャンバスで溢れかえりますね。
使える隙間を埋めていくとちょっとしたテトリスのように思えます。

今回は、キャンバスのサイズや種類毎の目的をお伝えしていきます!
(木枠を布で貼った一般的なキャンバスに沿っていきます)

サイズにも人の顔サイズのように小さなものから扉1枚分程の大きさ等、決まったサイズがあります。

形も様々で長方形のキャンバスや正方形のキャンバスなど描くテーマに合わせてサイズを合わせる事ができます。

【サイズの確認】

 キャンバスの裏を見るとアルファベットと数字が記載されております。
 F1、P3、M2等々

 この表記がキャンバスのサイズを示しております。
 数字が大きくなるにつれサイズも大きくなります
 F1よりF2が大きいといことです。
 (以降の説明でサイズ一覧を掲載しておりますのでそちらで確認できます)

では、アルファベットは何を示しているのか?

【アルファベットの意味とは?】

 ・S:正方形(Square)
 ・F:人物(Figura)
 ・P:風景(Paysage)
 ・M:海景(Marine)

 Sが正方形でF→P→Mの順で長方形になっていきます。
 それぞれのアルファベットに意味がありますが必ずそれに合わせて描く必要はありません。
 F(人物)のキャンバスだから人でなければいけないということではないです。
 風景や抽象的表現など自分が描きたいテーマに合ったサイズを選ぶと良いですよ^^。

 人物ならF、風景ならPが描きやすいという意味です。
 公募展など絵画のコンクールでも”Fサイズは人物のみ!”という条件はないのでご安心ください^^

【SMとは?】

 ”サムホール”と呼ばれております。
 サイズは、1号〜2号の間です。

 サムホール限定の展示会もよく開催されております。
 サイズも手ごろな為、ご家庭でも飾り易いサイズですね(例えばデスク上に置くなど)。
 持ち運びも手軽なので万能サイズです。

【サイズ一覧】

号数Sサイズ
(正方形)
Fサイズ
(人物)
Pサイズ
(風景)
Mサイズ
(海景)
0号180×140
1号220×220220×160220×140220×120
SM227×158
2号240×240240×190240×160240×140
3号273×273273×220273×190273×160
4号333×333333×242333×220333×190
6号410×410410×380410×273410×242
8号455×455455×380455×333455×273
10号530×530530×455530×410530×333
12号606×606606×500606×455606×410
15号652×652652×530652×500652×455
20号727×727727×606727×530727×500
25号803×803803×652803×606803×530
30号910×910910×727910×652910×606
40号1000×10001000×8031000×7271000×652
50号1167×11671167×9101167×8031167×727
60号1303×13031303×9701303×8941303×803
80号1455×14551455×11201455×9701455×894
100号1620×16201620×13031620×11201620×970
120号1940×19401940×13031940×11201940×970
130号1940×1620
150号2273×22732273×18182273×16202273×1455
200号2590×25902590×19402590×18182590×1620
300号2910×29102910×21822910×19702910×1818
500号3333×33333333×24853333×21823333×1970
単位:mm
AB
A0判841×1189B0判1030×1456
A1594×841B1728×1030
A2420×594B2515×728
A3297×420B3364×515
A4210×297B4257×364
A5148×210B5182×257
A6105×148B6128×182
単位:mm

例えばF0合サイズは、180×140と記載されておりますがこれは18cm×14cmという意味です。

これから作品を展示しようとお考えであればサイズ一覧表はかかせません。
ギャラリーや展示会によって〇号〜〇号までと条件が指定されております。
また、壁面に対しどの程度の大きさが良いかの目安にもなりますのでWebブラウザーのお気に入りに入れておくか
画像ファイルで保温しすぐに確認できるようにしておくと良いですよ^^

【結局どのサイズが良いのか?】

号数によって大小のサイズがある
アルファベットによって正方形から長方形と範囲が変わる

では、実際どういう時に使い分ければ良いのか?という所ですが
それは”構図”により適したサイズを選ぶ、または自分の感覚で選ぶと良いのかなと思います。

面積の特徴として正方形は、上下左右均等であること
長方形の場合は、上下が長いということです。

それを踏まえ各サイズで比較してみましょう。

●Sサイズ

 正方形の絵画、と聞くとなかなかイメージが湧かないと思います。
 なぜなら絵画を飾る場合、”額縁”をつける事が多いのですが正方形のSサイズの場合
 その正方形にあった額縁が少ないので見る場面が少ないともいえます。
 
 では、普段私たちが正方形に抱くイメージとはなんなのか?
 
 例えば”タイル”を思い浮かべてみてください。
 床に敷き詰められたタイルは、規則性がありインテリアのような印象を与えてくれます。
 SNSツールの写真も正方形なものが多いですね。
 飲食店でも正方形のお皿に乗っている料理は、均等な面積な分際立ちます。
 
 正方形に合う表現を行うと面白い作品が出来上がるかと思います^^
 

●Fサイズ

 普段私たちが”面積”で親しみのあるサイズは、A4やA3用紙のようなサイズではないでしょうか。
 長方形かつ幅が狭すぎない為、余白とバランスを取りやすいサイズです。

 上記の説明でFサイズは”人物”とご紹介しましたがその理由としては、
 頭から胴体、下肢へと人間の場合3つの構図に分けられます。
 この3ポイントを綺麗に収める事ができるのが縦長の良い点ですね。
 また、人物をまとう背景や服装も描く事が多いのである程度の余白も必要となります。

 その為、Fサイズはバランス良く描くことのできるサイズです。
 私も各サイズでは、Fサイズがダントツです。

●Pサイズ

 風景が描きやすいとされるサイズです。
 私たちはどのような風景を見ているのでしょうか。
 山なら奥にそびえる霧かかった山脈、目の前に鮮明に映る木の葉・・・
 そして緑の隙間に映り込む河川
 
 左から右へ永遠と流れる風景の中には、うっすら映る山やはっきり見える木々に川
 横長の中で奥行き(奥・中間・手前)を描けるのがこのサイズです。
 
 だからといって風景しか描いてはいけないということではないです!!
 あくまで私が思う特徴です^^

●Mサイズ

 S・F・Pの中で一番細長いサイズです。
 海景が描きやすいとされているサイズですが海の場合は、海と空の2要素とシンプルです。
 Pサイズと共通しているのは横長を活かせるということです。
 一面に広がる美しい海、その海の姿を彩る空模様・・・
 シンプルな構成を十分に表せるサイズだと思います。
 
 日本画の掛け軸がありますがあの細長い面積の中で最低限の描き方をすることで上から下へ
 掛け軸を横にして描けば左から右へと流れを生み出すことができます。
 

ここまで各サイズの特徴をお伝え致しましたがこれは、私が感じるものであり必ず守らなければならない
ルールではありません!!

各キャンバスのサイズを活かしてあなただけの表現をしてみてはいかがでしょうか^^ 

【手始める始めるのに手ごろなサイズは?】

初めて油絵を描かく人は、F4号(33cm×24cm)か6号(41cm×31cm)をオススメします。

「え?、小さいサイズの方が描きやすいのでは?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

ズバリっ、”小さいと描くものも細かくなる”です!

針に糸を通すとします。針の穴が大きいのと小さいのとでは大きい方が通しやすいです。
ノートでメモを取る時も大きいノートの方が文字も描きやすくまたイメージ図など他の書き方ができます。

同じように小さいキャンバスは、面積が小さい分細かいタッチが必要となります。
だからといっていきなり20号程のキャンバスだと大きすぎて描くのが大変です。

その為、間とをって4号・6号あたりが初心者の方には無理も負荷もなく描けるサイズです^^
飾るにも丁度よいサイズですね!

それでもちょっと・・・^^;
とお考えであればSMサイズも良いですよ!?

面積は小さくなりますが描き始めであればシンプルな構成にして描いていけば問題ありません!!

【まとめ】

今回は、一般的に使われる布を張ったキャンバスについて
サイズの確認、サイズの意味、サイズの特徴をご紹介致しました。

他にも木版やアクリル板に直接塗ったり加工して円形のキャンバスに描く方法など基盤となる
キャンバスは様々です。

この記事では、”サイズの基本”として頭の隅に入れて頂けたら幸いです^^

今後も画材関連の情報をお伝えしていきたく存じます。

最後までご朗読頂きありがとうございます!!

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