2025-05-08

油絵で失敗しない花の描き方を動画付きで解説!!

ご覧頂きありがとうございます^^
油絵×心像画家の中西宇仁です。

今回は、お花を油絵で描く方法についてお話したいと思います。
お花は、人物や風景など他のモチーフに比べるとシンプルな構
造なのと色も統一されているので描きやすいモチーフです。

観る人が親しみやすく喜ばれるジャンルでもあります^^
僕の場合、長く写実描写を避けてきましたが最初に描いた物が
植物でした。
そこから自分の表現力を飛躍させるキッカケにもなりました。

シンプルであるモチーフではありますがそれ故に魅了させる為
の色使いやオイル使いが要求される所もあります!
人の目を惹くお花の描き方についてご紹介します^^

また、ページ後半ではお花をモチーフにした油絵の描き方動画
もございますので参考として頂けたらと思います!!

【 お花の絵を描くのに必要な画材 】

油絵を描く為の基本的に必要な画材については、こちらでご紹介しております!
ここでは、お花の絵を描く際に特に用意しておくと良い画材についてお話しますね^^

●油絵の具のタイプ

油絵の具のタイプは、大きく2つに分かれます。
「不透明絵の具」と「透明絵の具」です。

不透明絵の具とは、支持体(キャンバス等)上に塗られている絵具を覆い隠す程、色の濃度が強い絵の具です。
その名の通り、不透明ではないので絵を描き始める最初の描き込み段階で色の土台として塗る事が多いです。

透明絵の具とは、不透明絵の具とは逆で透明性を持った絵の具です。
支持体上に塗られている絵の具の上から塗っても下層の絵の具を塗りつぶす事はなく半透明の性質を活かして複雑な色を乗せる事ができます。
ある程度描き込んで来た中で繊細で緻密な色を出す時に有効です。

画材屋で一見、同じ色のチューブが並んでいても説明書きを見ると「〇〇絵具」と記載があるのでそれぞれ分けて揃えると良いですね^^

他によく使う色としては、白絵の具ですが同じ白でも濃度に差があるのでそれぞれ揃えておくと良いですね。
絵具については、こちらでご紹介しております!

●オイルについて

リアリティを持たせたお花を描く場合、オイルにも気を配ってみると透明感を持たせたりする事が出来ます。
基本、乾性油や揮発性油などが調合された調合オイルが1本あれば事足るのですがプラスして、透明感や絵の具のノリを向上させたい場合は、別にオイルを用意しておくと良いです!!

例えば油絵の具を定着させる為の乾性油、絵具を乾かす為の揮発性油、絵具のノリを向上させる為の描画用ワニスとひと段落付いた時に色彩の足並みを揃える為の修正用ワニスを組み合わせる事で深みを持たせる事が出来ます。

ただ、このあたりはマニアックな部分でもあるので試してみたい方は工夫してみると更に楽しめるかなと思います^^
基本、調合オイル1本で描けます!!

●支持体

お花の場合、歪みのある花びらや細かい部分を緻密に描いていく事になるので筆を落とす時に下地の抵抗感を抑える事で綺麗な描写が可能となります。
一般的に使われる麻キャンバスの場合、表面に凹凸がある為描く際に引っかかったり塗り切れずにはみ出してしまう事があります。

それを回避する為には、フラット(平面)で描く事が理想ですがそれを可能にするのが「ジェッソ」です!!
木版などの支持体に塗る事で下地となりその上から絵の具を塗る事が出来るようになります。
かなり気持ちよく塗る事が出来るので僕は、ほとんとキャンバすは使わずにジェッソで下地を作ってから制作しています。
下地作りについては、こちらで紹介しております!

絵具を用途別に使い分ける、段階によってオイルの性質を変え
てみる、ストレスなく綺麗に描く為の下地作りをしていく事で
美しいお花を描けるようになります^^

【 モチーフ選びと構図 】

お花とひとことで言っても姿形、色の組み合わせ、構成する物などパターンによってシンプルから複雑化していくなど変わっていきます。

いくつかパターンについてお話していきますね^^

●大きさ

塗りやすさで言うならモチーフとなるお花が大きい方が描きやすいです。
米粒に文字を書くのと用紙に文字を書くのなら用紙の方が描きやすいのと同じで、絵もモチーフが大きい方が描きやすいわけですね。
これに合わせて支持体のサイズも丁度良いサイズにすると狭まらずに描けます。

●色の合わせ方

お花に詳しいわけではないですが基本、色の組み合わせはシンプルにすると色の調整がしやすく描きやすくなります。
赤薔薇であれば赤色で統一されているので後は、光源と陰影の組み合わせからトーン別に色を用意しておけばよいわけです。

例えば赤い薔薇であればパーツとしては、花びらと茎に分かれます。色としては、赤と緑色、立体感を出す為の色を別に用意しておけば多くの色を用意せずに進める事が出来ます。
ひと段落付いた後も再開する際にも揃えやすいですからね^^

●他モチーフとの組み合わせ

お花の場合、花瓶など他のモチーフと組み合わせるかによって描き方や構成も変わってきます。
モチーフを組み合わせるのであれば支持体上に収まるようにサイズを検討する必要がありますがこの時にバランスを意識してお花の部分が小さくなってしまうとその分、細かいタッチが必要となります。
お花をメインとしたいのかそれとも全体を活かして表現したいかによって方向性が分かりますがご自身の好みで楽しんで描いてみると良いかなと思います^^

【 お花を描くポイント 】

赤い薔薇であれば赤色で統一されますが同じ色だけだと境目が分けられずただの赤一色となってしまいます。
では、どうやって花びらや茎など立体感を持たせるのか?

この要素に必要なのが「自然界の仕組み」です!

自然界の仕組みとは、人間が目に映った物体や空間を認識する仕組みですね。
それが、「光源と陰影」です。

僕たちがこの自然界を認識できる条件としては、光が存在し同時に陰影が生まれる事で認識できるようになります。
例えば真っ暗闇の中だと何も見えなくなりますよね。
光が強すぎると眩しすぎて視界に入る物が認識しにくくなります。車のヘッドライトが明るすぎると周りが見えずらくなったりクリリンが太陽拳を使うと何も見えなくなるのと同じです。

この光と陰影のバランスを支持体上に取り入れる事で同じ色の花びらだとしても差別化してお花と認識できるようになります!

【 下描き 】

実際に油絵で描いていく事となりますね!
描く手順に原則な決まりはありませんが”こうすると良いよ”と、いうのが下描きです。

キャンバスなどの支持体に鉛筆や薄い絵の具で下描きをしておく事で正確に描き進める事が出来るのと本番用の支持体なので描き込む前にバランスを確認する事が出来ます。

例えば僕の場合は、本番用に下描きする前にラフ画といって先に絵の設計図を起こしてから本番用の支持体に転写しています。
転写技法を使えば正確に写し描く事が出来るので描き始める際にも余計な迷いを省いて進める事ができます^^

【 描く手順 】

絵具を塗っていきますが基本的な流れとしては、最初は大まかに塗り、徐々に描き込んでいきます。

①下塗り→②描き込み→③仕上げの3段階ですね。

下塗りは、下描きされている支持体に最初の絵の具を塗ります。
最初の段階では、いきなり描き込むのではなく大まかな色を乗せる事で完成イメージを意識しながら進める事ができます。
お花は、写実要素のあるモチーフなのでこの段階で立体感を出す為の光源と陰影の部分を描いておくと以降の作業を進めやすくなります^^

絵具は、オイルを多めにして薄く塗り大まかな状態にしておきます。

下塗りが終わった後は、描き込みですね!
絵具とオイルを調整しながら大まかな状態から形が認識できる程度までに描き込んでいきます。
下塗りでは、絵の具を薄く溶いていましたがここからは下塗りより絵の具を濃くして描いていくと良いですね。
光と陰影のヵ所を強調する事でリアリティを増して描く事が出来ます^^

8割程、描き進めたらあとは仕上げです。
仕上げは、今までより更に緻密に描き込む事で質感や透明感を出す事が出来るので地味ですが集中して取り組む事で印象に残る作品に仕上げる事ができます^^

調合オイル1本で油絵を完成させる事ができますが塗られた色の足並みを揃える為に一旦、ルツーセなどの修正用描画ワニスを挟んでみたり描画用ワニスを入れて絵の具のノリを向上させる事で滑らかさを表す事も出来ます。

ここでポイントなのが段階ごとに描き込むレベルを分ける事です!
いきなり描き込んでいくと全体の進捗から見て何処からどこまで塗ったのか?、各部位の状態がわからなくなってしまいます。
そうなると箇所ごとにムラが生まれるなど良くない意味で差分が生まれてしまうので意識してみると良いかなと思います^^

【 お花が描けると良いこと 】

絵画の中でもお花というのは、人々の身近にあり親しみのあるモチーフです。
絵画といっても抽象画やキュビズムなどの半具象絵画と摩訶不思議なジャンルもありますがお花の場合は、観る人からしてもわかりやすいですね^^

また、お花を描けるようになると贈り物としても喜ばれるので記念日や思い出としてお花作品を描いてみるのも良いかなと思います^^

お花をモチーフにした油絵入門用動画もございますので参考までに♪

【 まとめ 】

今回は、油絵でお花を描く方法についてお話しました!

●お花の絵を描くのに必要な画材
・油絵の具のタイプ
 不透明絵の具と透明絵の具を使い分ける
 
・オイルについて
 調合オイルがあれば事足りるが拘るなら他のオイルでツヤ
 や絵の具のノリを向上させる
 
・支持体
 塗りやすくするための下地作りを意識してみよう
 
●モチーフ選びと構図
・大きさ
 モチーフが大きい方が描きやすい

・色の合わせ方
 色の種類を限定すると再現しやすい
 
・他モチーフとの組み合わせ
 複数のモチーフを合わせる場合は、支持体上のバランスや
 描きやすさを意識してみると良い
 
●お花を描くポイント
・自然界の仕組みである光源と陰影を意識して描く

●下描き
・鉛筆などで先に描いておく事で以降の作業を正確に進める
 事が出来る

●描く手順
・①下塗り→②描き込み→③仕上げの3段階
 最初は、大まかに描き徐々に緻密に描き込んでいく
 段階を把握しながら進めると良し!
 
●お花が描けると良いこと
 観る人が親しみやすくイメージしやすい
 贈り物としても喜ばれるモチーフ

お花は、細かい部位がありますがこなしていくと画力もアップ
します。
僕も写実描写をはじめたキッカケが植物ですが他のモチーフに比べるとシンプルでもあるので表現性の拡張にも繋げられました!
人を元気にさせるモチーフを自らの手で生み出してみてはいかがでしょうか^^

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最後までお読みいただきありがとうございます!
絵の悩みの解決に繋がれましたら幸いです^^

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