2021-08-05

油絵の具超おすすめのメーカー5選。特徴をわかりやすく解説!!

こんにちは、中西宇仁です!!

僕は、絵を描く時は汚れても良い服装で絵の具を塗っております。
気づくとなんでこんなところに絵の具が!?ということもしばしば笑
よく見るとその汚れがちょっと格好良かったりします♪

ということで今回は、油絵で使う絵の具の性質から乾燥期間についてお伝えしていきたいと思います!!
よろしくお願いします!!

ツヤのある色彩や重厚感を持たせる事ができるのが油絵の具の特徴です。
アクリル絵の具のような水彩絵の具のようにすぐ乾くものではありません。
独特な絵の具ですが画材屋さんには、油絵の具含め様々な絵の具が並んでおり見た目も似たような容器です。
同じ色でもメーカー・材質・色の濃度が様々で選ぶのに迷う方も少なくありません。

★こういう事でお悩みのある方にオススメです♪

・油絵を始めたばかりでどこで買えば良いの?
・同じ色でもメーカーが分かれていてどれが良いのかわからない
・〇〇ホワイト、〇〇レッドなど同じ色なのに意味がわからない!!
・一度絵の具を塗ったら乾くまでどれくらい待てば良いの?

【油絵の具とは?】

色の元となる「顔料」と固着させる為の「乾性油」を混ぜたものが油絵の具になります。
手作りで作る場合は、パレットナイフやヘラなどで練りこんで作ります。
油分を多く含む為、ツヤがあるのが特徴です。展示作品を観た時に絵がテカテカ光っているなぁと思ったことは
ありませんか?
あのテカテカが油分です。

油分を含んでいるので絵の具を盛ったり削ったり筆跡を残すなど”立体的”な表現ができるのが大きな特徴ですね。

顔料には、大きく2つに分けられます。

①無機顔料
 鉱物や金属のような無機物を用いており重ね塗りをしても下地の影響を受けにくいです。

②有機顔料
 石油などを合成したもので発色もよく透明感を持たせることができます。

【性質】

●赤色

・カドミウムレッド
 一般的な赤に近いタイプです。発色良く朝や科で不透明な絵の具です。
・クリムソンレーキ
 ワインのようなディープな色味をもっています。
・バーミリオン
 朱色で綺麗なのですが貴金属を用いている為他の絵の具より高額です。
 お財布に余裕があるのであればお試しあれ!

●青色

 ・ウルトラマリン
  色が濃く透明色のブルーです。3分立っても大丈夫です。
 ・コバルトブルー
  彩度が高く鮮やかなブルーで半透明色なので微細な調整が楽しめます。
 ・セルリアンブルー
  コバルトブルーよりもやや明るい青色です。

●黄色

 ・カドミウムイエロー
  鮮やかで発色の良い不透明な黄色です。
 ・イエローオーカー
  黄土色(茶色がかった黄色)で他の色と混ざて彩度を調整するときに便利です。
  例えるなら渋めな黄色です。

●白色

 ・ジンクホワイト
  白さが弱めです。
  下の色を覆い隠す隠蔽力が最も弱いタイプですが微妙な色の明度調整に
  向いております。
  細かい箇所の微調整などで表現できます。
 ・シルバーホワイト
  隠蔽力に優れ浮き出したような明るさを表現可能です。
 ・チタニウムホワイト
  隠蔽力は、上記2点より強くはっきりとした表現が可能です。
  強いがゆえに明度の微調整には不向きかと思います。

このように同じ色でも種類によって彩度が異なります。
難しく考えずに”自分が使いたい色”を選んでみてください^^

【メーカー別特徴】

油絵の具は、同じ色や名前が同じでも色合いや質感が異なります。
それは、メーカーにより製造方法が異なる為です。
硬い絵の具や液体よりの絵の具など様々なです。

製造工程が異なるからといってメーカー別の絵の具を混ぜてはいけない、危険!!になることはないので
いろいろ組み合わせて使ってみてください^^
僕もメーカー別で試してみて自分好みの絵の具がわかってきたので♪

代表的なメーカー別に特徴等をご紹介します。

●ホルベイン

設立1945年。油絵の具をはじめとした多種多様な絵の具を製造しているメーカーです。
100年以上の歴史を持つ老舗メーカーです!
ホルベインの絵の具は、品質高く色の種類も豊富でかつ値段もお手頃です!
絵の具の柔らかさも丁度良く扱いやすいので僕もホルベインの絵の具をよく使用しています。

油絵の具を選定するうえで基準にされると良ろしいかと思います。^^

ホルベイン絵の具 価格(1色)247円~
(チューブのサイズで価格は変わります)
参考(世界堂):https://webshop.sekaido.co.jp/product/A000242

●クサカベ 

設立1928年。こちらも老舗メーカーです。
選りすぐれた材料を使用し高品質な絵の具を製造しています。
種類も豊富で公募展などへの協賛を積極的に行っており、企業賞である「クサカベ賞」を設けています。

全体的に落ち着いて優しい発色を持っております。強い発色ではなく穏やかな発色が特徴です。

クサカベ絵の具 価格(1色)347円~
(チューブのサイズで価格は変わります)
参考(世界堂):https://webshop.sekaido.co.jp/product/A000203

●マツダ

マツダも歴史ある画材メーカーです。
絵の具の顔料濃度が高く発色に優れています。良質な乾性油を使用しており時間の経過と共に絵の具が変化する
黄変を抑えております。絵の具に慣れ性質を考慮したくなったら試してみてはいかがでしょうか^^

マツダ絵の具 価格(1色)486円~
(チューブのサイズで価格は変わります)
参考(世界堂):https://webshop.sekaido.co.jp/product/A000338

●マイメリ

イタリア発の画材メーカーです。
「顔料と溶剤以外は何も入れない」という理念を持ち製造されております。
保存性も高く優れた色彩を持ち合わせておりますがそれゆえに高価です。
油絵を描くなら一度は使ってみたい!!そんな油絵の具です。

マイメリ絵の具 価格(1色)811円~
(チューブのサイズで価格は変わります)
参考(世界堂):https://webshop.sekaido.co.jp/product/A001406

【どこで買えるの?】

世界堂:絵画の画材といえば世界堂の名は最初に出てくるくらいシェアを占めております。
https://www.sekaido.co.jp/

月光荘画材店:大正6年(1917年)創業。日本初の純国産絵の具の開発に成功し、オリジナル製品のみを取り扱う世界唯一の画材店です。トレードマークはホルン。
https://gekkoso.jp/

レモン画翠
https://lemongasui.co.jp/

奈良堂 
https://chofu.com/units/36243/naradou/

大手画材店舗だけでなく貴方のお住いの地域周辺にも個人店で画材屋を営む店舗は数多くあります。
自分だけの馴染みの画材屋さんを見つけると様々な情報を得る事ができるかもしれません^^

【最初は何色を揃えれば良いの?】

絵の具が一つもない!!という時は、「絵の具セット」がオススメです。
一通りの色が揃っています。

ボルベインメーカーだと2000円前後です。
参考(世界堂):https://webshop.sekaido.co.jp/product/A000244

バラで揃たい場合は、↓をご朗読ください^^

よく一般的に言われるのが”色の三原色”です。
赤・緑・青があれば組み合わせで色を生み出すことができるとされておりますがこれはテレビやパソコンの
モニターで用いられるケースであり絵の具の場合は、また別にあります。

その三原色が「赤」「青」「黄」です。
この3種類の色で様々な色を生み出す事ができますがそうするとこの3色以外は、全て混ぜて作る必要があります・・・

それは大変なのでチューブで用意しましょう^^;
最低限、揃えると良い色は、「赤」・「青」・「黄」・「白」・「黒」

●その理由は?

赤・青・黄は絵の具で言う三原色の法則から色の派生を生みやすいです。

オレンジ色を作りたければ赤と黄を混ぜる。
緑色を作りたければ青と黄色を混ぜる。
紫を作りたければ赤と青を混ぜる。
茶色を作りたければ赤と緑を混ぜる。

絵を描き続けていくと自分の中でよく使う色というのが定まってきます。
その色を常備していると良いです^^
僕は7年以上絵を描いておりますが使う色は、ほぼ決まっているので予備は数本用意しています。

【乾くまでどれくらい待てば良いの?】

油絵の具の場合は、水ではなく油を含んでいる為蒸発して乾くものではありません。
空気中の酸素を吸い込み粘り気を増し固まっていきます。

●絵の具が乾くメカニズム

乾性油はグリセリンと脂肪酸からなっています。
脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がありこの不飽和脂肪酸は水素を十分に取り込んでいるので
代わりに酸素を取ろうとします。
酸素を取り込んだ油の分子は、高いに結合し合い最終的にしっかりとした構造となります。
この状態になると油絵の具が完全に乾いた事になります。

【作品を完成させたら乾くまでどれくらい待てば良いの?】

油絵の具の乾き具合には、4段階あります。

●絵の具乾燥4段階

 ①準備期間
  絵の具が外に出されキャンバスに塗られてから空気に触れます。
  これから酸素吸収が始まります。
  触り具合:液状化となっている。
 
 ②なま乾き
  絵の具の表面を指で触るとベタベタと粘着性がある。
  触り具合:指に絵の具が付くか付かないか程。
 
 ③上乾き
  絵の具の表面に薄い膜が張る。表面だけ乾いて中身が乾いていない状態。
  触り具合:指が滑る感覚。
  
 ④完全乾燥
  絵の具の中身まで乾燥している状態。
  触り具合:絵の具がつぶれず硬さを感じる。
 
 ⑤絵の具の厚さ具合で乾燥期間が変わる
  絵の具が厚く塗られている場合、完全乾燥までに6ヶ月~12ヶ月かかります。
  キャンバスの生地が見える状態の場合は24時間程で乾きます。
  キャンバスの生地が隠れる程であれば2,3日かかります。
  絵の具を盛り上げた場合は、1週間ほど掛かります。

●乾燥待ちの時に絵の具を塗っても良いの?

はい、乾燥待ち中でも絵の具を塗って問題ありません!!
心配するとしたら作品が完成した後の「コーティングオイル」を塗るタイミングですね。
樹脂系オイルなどで絵の具を保護するのですが絵の具が完全に乾いてから塗りましょう!!

【豆知識】

絵の具チューブの蓋が固まって困ったことはありませんか?
そのような時は、蓋を火であぶりひねると外れます!!
油性なので火にかざすことで少し溶けるので使い捨てライターを1本ご用意しておくと良いかと思います^^

【まとめ】

油絵の具は、水性ではなく油を含んだ”油性”である。
同じ色でも性質によって透明感を持つもの不透明感を持つものなど性質が異なる。
メーカー毎に絵の具の品質に違いが出る。
絵の具の「三原色」を用いることで様々な色を出せるが良く使う絵の具を常備しておくと楽。
絵の具の乾き具合には「4段階」ある(準備期間→なま乾き→上乾き→完全乾燥)。

季節によって絵の具の乾き具合が変わります。
夏なら熱いので比較的、基準より早く乾きますが冬はその逆で基準より若干遅れて乾きます。

塗り始めは、どの絵の具も同じように感じますが描き続けていくことで”自分好み”の絵の具を意識するようになります!!
「硬い絵の具」、「柔らかい絵の具」のように”質感”なのか
「ツヤがある」、「配合しやすい」、「色彩が好き」など”性質”なのか

それは、絵の具に慣れていくと徐々にわかってきます。

そういうと色々なメーカーの絵の具を使わないと!!と、落ち着かなくなりますが
まずは、”自分が好きな色”に素直になってみてください。
そして「お財布事情」と相談してください^^;

貴方だけの色彩を見つけていきましょう♪

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