2025-09-24

デッサン初心者は何から始めたら良いの?苦手を克服するコツ

こんにちは!油絵×心像画家の中西宇仁です。

今回は、これからデッサンを始めようとする方やデッサンが苦手だと感じる方に向けたデッサンに適したモチーフや捉え方、描き方のポイント等をお話していこうと思います。

僕は元々、人や人工物、風景など写実描写が出来ませんでした。
克服しようと闇雲にデッサンを始めた事もありましたが得られるモノはなく「やっぱり自分には出来ない・・・」と悲観した事もあります。

ただ、これからご紹介する内容を意識する事であらゆるモチーフに対し応用を聞かせ描けるようになりました。
苦手なデッサンを克服するポイントをお伝えします!

【 デッサンの目的を意識する 】

絵の練習としてデッサンが有効ですが、そもそもデッサンをする事で何を得られるのか?、という具体的な目的を意識して進めないとただの苦労となり得られるものが少なくなります。

デッサンをするうえで何が身に着くのか?

●観察力が高まる

目に映る空間や物体がどのような仕組みで成り立っているのかを把握し、絵に落とし込めるようになります。
空間であれば自分に近いヵ所は具体的に写り、離れていればぼやけみえます。
物体も光が射し込むのと同時に陰影が生まれ、明るいヵ所と暗いヵ所が両立する事で認識できます。

人の表情は、頭から首にかけて全て同じ曲線ではなく目の部分は眼球を収める為に凹凸があります。
関節ごとに角度も変わります。
表面がザラザラしていれば筆使いを変えてみようかな?
滑らかであればスベスベ感を強調する為に光を強調してみようかな?

と、目に映る姿形に対し、分析する力が身に着きます。

人でも物でも動物でも自然界に存在する為には、構成する立体感や空間の仕組みがあり、その流れを取り入れやすくなります。

僕の場合、普段街中を歩いていると「これは、こういう流れだから成り立つな?」と仕組みを意識します。
すると、描く時に説得力や理由が生まれるのでどのように描き進めていけば良いのかがわかるわけですね!

●描写の基礎を理解できる

写実的描写を可能とする根本的な要素として、光と陰影の関係性があります。
明るい光と暗がりな陰影が両立するからこそ空間や物体が認識できます。

DBの太陽拳を食らったらまぶしすぎて何も見えないですよね!?
暗闇だと当然、何も見えなくなります。

この仕組みを絵に落とし込む事でリアリティある描写からユニークな表現に活かす事ができます。

デッサンは白黒ですが絵を描く流れは色が乗ろうがモノクロであろうが変わりません。
明るいヵ所は白、または明るい色を強調し暗いヵ所は黒、または暗い色を強調するだけの違いです。

僕も昔は、絵を描く為の基礎がなかったので行き当たりばったりでしたがデッサンをキッカケに制作工程を明確に意識し、無駄な手遊びを減らして表現性を大幅に向上させる事が出来ました。

基礎がある事であらゆる描写に対応し、応用を活かせるようになります!

●初心者にオススメのモチーフ

デッサンに不慣れな方にオススメのモチーフは、「静物画」です!
花瓶や食器、雑貨類など身近にある物が良いですね。
僕も最初はマグカップなど身近にある物から入りました。

容器は、形がシンプルです。
直線・曲線・円形で成り立ち、光と陰影の仕組みもわかりやすいです。
形としても上下左右対称な物が多いのでバランスを意識して描けるようにもなります。

布や水の流れなどは複雑ですが決まった形のあるモチーフは着手しやすいジャンルですね。

その静物画の中でオススメなモチーフが瓶です。
ウィスキーボトルであれば蓋は円形で瓶の首から曲線が伸び、胴体
から下は直線が続き円形の底と、直線・曲線・円形という絵を描く時の基本的な描写が詰まっています。

【 目的別にモチーフを選ぶ 】

「絵が上手くなりたいからデッサン練習」と言っても闇雲に進めてしまうと骨折り損になってしまう場合があります。
自分の画力アップに合わせたモチーフを選んでみましょう!

●生物的描写を可能にしたい

画力向上でシンプルに自信がつくモチーフは人です!
他の絵描きさんと話す時に出るのが「絵を描く人の中でも人物画を描く人は比較して少ない」という事です。

人の場合は観る人からもバランスに敏感です。
左右の目がズレていたり大きさが異なると違和感が抱きやすいです。
立体感の集合体でもあるのであらゆる要素を習得しやすいですね。

●柔らかさを表現したい

洋服など柔らかい描写を可能にしたい場合は、布がオススメです。
1枚の布であれば折り目が一方通行なので捉えやいです。
折れる際に生まれる流動的な状態を描くには、布全体を見て折れ曲がっている所とそうでない所を分ける事で動きのある描き方ができます。

細かく折るより大きな折れ具合を作ると描きやすいです!

●奥行き、距離感を取り入れたい

距離感を意識した描き方だと風景画や風俗画のように自分と近いヵ所と離れている箇所を描き分けます。
近い所はより具体的に形が見えますが離れていると小さくなりぼやけます。

ただ、そもそも1つのモチーフに対して距離感を出せないという場合はシンプルな四角を描いてみると良いです。
自分に近い面は大きく映りますが四角が真っすぐ伸びていくと自分から見て面積は小さくなっていきます。

四角自体の面積は均等ですが距離感を取り入れるには奥行きを意識する必要があります。
その為の練習として、四角を使った練習から入ってみるとわかりやすいですね^^

●立体感を出したい

人や動物、人工物などを描いても平面的になる場合は、光と陰影の関係性をトーンで表してみましょう!
物体や空間を人が認識できる条件として、光と陰影の関係が両立して視覚的に見る事ができます。

西洋絵画では、この関係性を絵に取り入れる事で奥行きや立体感を表す事ができます。
それを実現させる為に必要なのがトーンです。

明るいヵ所、暗いヵ所と分けていきますが更にその箇所内で色の明度を分けていくことで立体感を表せます。
絵が平面に感じるのはこのトーンが取り入れられていないからなんですね。

絵を描く際に大変重要で基本的な部分となります!
トーンについては別途ご紹介しているのでこちらからご覧ください♪

●ハードルが高い場合はシンプルな形から

周りのモチーフが難しい時は、シンプルな四角や三角、丸型から始めてみましょう!

デッサンや絵に必要な基本的な要素は、立体感や質感を表す為のトーンです。
立体感や奥行きを表すのが難しければまずは、シンプルな形を中心に光と陰影を表現してみると良いですね。

僕のデッサンを始めた頃は、具体的なモチーフを選んで描いていましたが思うように質感や立体感を表せませんでした。
そこで、複雑な構造は省きシンプルな形から描き起こす事でトーンを意識し、画面上で奥行きや立体感を表す方法を身に着ける事ができました。

僕がここで、一番に意識した目的が「立体感を表す」という事だったのでその目的に合わせて集中して取り組めましたね。

デッサンは、形を描きだすものという考えが一般的にありますが根本的な所では、色のトーンを描き分ける事でその形を描きだす事ができます。

そもそものデッサンの必要性を理解する為にもハードルを下げてから進めてみるのも良いかなと思います^^

【 上手く描けない原因と対策 】

僕が今まで受けた相談や見て来た中でデッサンが上手く描けない原因と対策についてお話していきますね。

●形がゆがむ

形状が歪む場合は、描き始める前に事前準備をしてみましょう!
まっさらな状態からフリーハンドで描きだす場合、始点から始まり終点へと繋いでいきますが描いている最中にどうしてもブレてしまう事があるかと思います。

この対策として、中間地点を設ける!という方法があります。

中間点を設ける事で終点に駆けるまでの描写具合を定める目安にする事ができます。
全体像も把握しやすくなるので描きだす前にこの中間点を設けると綺麗な線をたどる事ができます。

●位置がズレる

人の顔を描く時に目や鼻、顎などパーツ同士の位置がずれる場合は角度と基準線を意識してみましょう。
顔の場合、頭を傾けたら左目と右目の位置する高さが変わります。

左目と右目は左右対称なので、目は平行だという意識が強いと顔を傾けても目だけは、平行な位置になりズレてしまいます。
この時、描きだす為の目安として必要になるのがパーツを置く地点を示す為の基準線です。

角度に対して、目安となる線がある事でその流れに沿ってパーツを配置する事ができます。

●なんかのっぺりする

光と陰影を使い分けて描いているけどなんかのっぺりするな~と感じる時は、色の明度を広げてみましょう!
明度とは、色の明るさ~暗さを指します。

光と陰影を分けていてもその箇所の色の明度が均一だと同じ色が連なるのでのっべりします。
影となっているスペースでも濃く描きだしたり薄く描きだす事で同じ暗い色だとしても差別化され自然な姿となります。

デッサンは形を描きだすというイメージがありますがそもそも、その形を描きだす為には自然界の仕組みを理解し、それを描き起こす為の方法に絡めて表します。

デッサンの目的や得られる事を明確にし、自分が苦手な部分を克服する為に必要なモチーフや描き方を絞っていく事でただの作業ではなく意味のある練習になります。

まずは、描き急がずに自分に必要な事を1つ1つ整理して進めてみると良いのかなと思います^^

話は変わりご紹介となるのですが
当サイトでは、写実的な描写から抽象表現まで表現性を高める方法を限定してお届けしております。
無料で電子書籍をプレゼントしておりますのでお気軽にご確認くださいませ♪

オンラインを活用したマンツーマンでの絵描きサポート
などもご提供しております。

また無料相談も受け付けておりますので
些細なお悩みやご質問などお気軽にお問合せ
ください!

最後までお読みくださりありがとうございます^^
少しでも絵のお悩み解決に繋がりますように♪

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA