影の描き方!影を付けるということは色彩を操る !
おはようございます、油絵×心像画家の中西宇仁です^^
今回は、色彩の操り方の中でも
「 影の描き方 」
について、お話していこうと思います。
自然界に当然のように存在する影ですが
これを意図して描く事になります。
ただ、当たり前ゆえに無意識になることもあるわけですが
影が持つ効果を認識する・しないで表現の幅に影響します。
影の描き方だけなら一般的で参考書と代わりありません。
表面上だけではない事もお伝えしていきますね。
【 影の効果 】
自然界に当然と発生している影ですが、
この影は具体的にどのような効果を持っているのか?
を、先に確認してから影を描くと
なぜ必要なのかが整理することができるので
一緒に見てみましょう^^
●物体を認識しやすくする
光ある所に影あり。
物体に光が当たるとその反面、影が生まれるので
対象物を立体的にわかりやすく認識することができます。
また、強すぎる光は目が明けられないほど光っておりますが
その光の前に別の物体が入り込むとその形を見ることができます。
日食が該当しますね。
影を付ける事により、
光 / 物体
などの存在を、より印象強く表す事ができます。
1面に対し、全体が同じような色彩でも彩り溢れ綺麗
になりますが影など、暗い面を載せる事で
作品に対してメリハリを持たせることができます。
●影がないとどうなる?
対象物に対し影がないと立体感が消えてしまい
2次元の姿になります。
昔のスーパーマリオのように横スクリーンの画ですね。
奥行きや立体感がなくなり平面性になります。
( これが良い悪いという事ではなく効果の違いです )
画像のように四角いものとして認識はしますが
平面性となり、物体として印象が変わります。
少し物足りない印象ですかね。
●影のシチュエーション
影の存在は、ただ対象物の存在を強調するだけでなく
作品中の背景を連想させることもできます。
( 背景とは、情緒や雰囲気のような要素です )
例えば
人影があると、直接その人物像が写るわけではありませんが、
” 人間模様を連想させる ”
ような印象を持たせることができます。
人物が写ると表情や体格、性別や服装などで
その人の印象をわかりやすく表すことができますが
人影のみというはっきりしないモチーフを描き出すこと
により、
「 この人は何なのだろう? 」
と、観ている人の想像を掻き立てます。
自然界やビルなどの人工物が連なる風景のように
限られた環境がある場合、明るい箇所と暗い箇所を
描き分けることで空間認識しやすくなります。
影を取り入れる事で作品の印象をより一層引き立てる
ことができます。
【 影が描けると良い事 】
影が描けるようになると良い事が色々出てきます!
・立体感を出せる
・奥行きを出せる
・雰囲気を出せる
・印象を強調させる
・色の変化を付ける事が出来る
等が考えられます。
影は、風景画や人物画、静物画など
リアリティのあるモチーフにのみ該当するのか?
と言うとそうではありません。
今までの説明の中で作品の印象を引き立てる
とお伝えしました。
引き立つという事は引き立て役が対称としてあります。
具象であろうが抽象であろうが
引き立つものと引き立て役の両方を取り入れるわけです。
明るい色だけでは作品が軽くなり
暗い色だけだと作品が重くなります。
偏りを防ぎたい場合は、明るい色と暗い色を
使い分ける事がポイントです。
それが、色の変化を付ける
と言う事です。
僕の作品を例にあげると
この絵を例にすると、
背景を暗くすることで前面にある
お花のモチーフが引き立ちます。
緩い要素と引き締める要素がお互いを
引き立たせるわけです^^
背景が明るくなった場合、後方と前方が
同じ色彩になるとお互いが同じ要素になるので
印象がまた変わります。
影、から話は剃れますが
影を描くという事は、色の明暗を
使い分ける事にもなるので、色彩の
使い方として、認識して頂けたらと思います^^
【 影の描き方 】
ここまで、影の効果と描く事で
広がる要素についてお話しました。
ここからは、実際にどう影を描くのか?
一緒に見ていきましょう。
影があるということは、光が対となります。
まずは、光が射す方向を来ます。
光が右側から差し込むので影はその反対に生まれます。
物体に対し光が射し込まない箇所に影が生まれます。
・光が射し込まないほど影は濃くなる。
・光が射し込むほど影は薄くなる。
この関係性を意識し、色彩濃度を
調整する事で影の範囲を表すことができます。
簡易的に影を描きましたがポイントとしては、
” 同じ色でも濃度を調整する ”
です。
1色でも色彩濃度を調整することで部分に対し
差別化を図れます。
今までの説明でも触れておりますが
影を描くということは、色彩濃度を調整
するということにもなります。
リアリティだけでなく抽象・具象的な表現でも
応用ができるようになります^^
その色彩濃度ですが、
①~⑥へ進むにつれ、濃度が濃くなります。
光から一番離れている箇所
→ 濃度が濃い
光から一番近い箇所
→ 濃度が薄い
という関係になります。
濃度は、絵の具の濃さです。
単純に濃い色となりますが
絵の具の積み重ねにより変わります。
イメージすると、
のような流れです。
同じ個所に何度も色を付けるとその分濃くなり
その反面は薄くなります。
色を積み重ね伸ばすを入れ込むと
色の波が発生します!
色の波は、動きをもたらすわけです!!
影は、対象とするモチーフの存在を強調することができる。
影を生み出すには、光と影(色の明暗)を使い分けること。
使い分けることで、色の濃度を生み出すことができ
それは、リアリティだけでなく抽象的表現などにも
応用することができます。
色彩の濃度を操ることで表現の幅はグっと広がります!!
自分が形にしたい表現を形つくる大事な要素が色彩です。
色彩の可能性は無限大です。
楽しんで描いていくと更に楽しくなりますよ^^
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では、今回はこの辺で!
読んで頂きありがとうございます!!
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