2021-08-10

油絵初心者へ筆の種類と使い方についてタイプ別に解説!!

おはようございます!中西宇仁です^^

油絵で使う画材は、手入れが必要で手間がかかりますがそれゆえに愛着も湧きます^^

油絵の具は、水彩絵の具とは異なり重さと「油」を含んでおります。
油分と馴染む穂先を持ち油絵の具が持つ粘りや透明感を活かして描く事ができます。
その為、適した筆を使わないと思うように濡れなかったりすぐに筆が傷み買い替えが必要になります。
この記事では、油絵で使う筆の「種類」・「選び方」・「使用用途」等をお伝えしていきたいと想います!

こういうお悩みを持っている方にオススメ
・油絵で使う筆は、何があるの?
・太さや毛の種類が色々あるけど何が違うの?
・どうやって筆を使い分ければ良いの?

【筆の形状】

筆、というと丸みを帯びた形状を想像されるかもしれませんが大きく「3つの形状」に分かれます。

①丸筆

ラウンド型と呼ばれます。筆の先端がとがった形状で油絵で使う筆の中でスタンダードな筆です。
先端を活かして細い線を描いたりガッツリキャンバスに当て広く塗ったりと万能的な筆です。

あらゆる場面で活用できるので細い~太いサイズの筆を数本持っておくと良いでしょう。

②平筆

名前の通り形状が平になっている筆です。
また、いくつかの型にわかれております。

 ・フラット型
  先端が四角い形状をしている為、広い範囲を真っすぐ綺麗に塗ることができます。
  筆を立てエッジ部分を使ってシャープな線を描くことができます。
  広範囲に直線状に沿って塗るのに適しております。
 
 ・フィルバート型
  先端が丸みを帯びている筆です。丸みを活かした曲線を描く事が可能です。
  広範囲に曲線状に沿って塗るのに適しております。

 ・アングル型
  斜めの先端形状と細かい線から曲線塗りまで平筆の複数の特徴を活かして塗ること
  ができます。
  先端と平面の二面性を活かせる筆です。
 
 ・ダガー型
  先端がナイフのように丸みを帯びている筆です。
  丈が長身なので長い線と変幻自在な線を描けます。

③扇形筆

文字通り扇のように毛先が広がっている筆です。
絵の具を塗り重ねたりぼかす等微調整を行うのに適しております。

【筆の種類】

筆に使用される毛には、「硬毛」「軟毛」があります。
イタチやリス、馬など動物の毛を使ったものから合成繊維で作られた筆と多岐にわたります。

●硬毛筆

油絵の具は、水彩絵の具など他の絵具に比べて粘り気と重さを持っています。
その質感に負けないコシの強さがある筆です。
厚塗りや塗り込み、筆跡を残す描写ができます。
使われている毛として、豚の毛が一般的です。

●軟毛筆

柔らかく弾力があり油絵の具との馴染みも良いです。滑らかに絵の具を塗る事ができ細かい箇所や
柔らかい曲線など繊細な描写が可能になります。下地や隣り合わせの絵の具と調和して塗ることができます。
筆跡を残さず綺麗な描写が可能です。
使われている毛として、イタチ・リス・馬・合成繊維などがあります。

【選び方】

広範囲を塗るときは平筆。
ポイントを定めた箇所は、丸筆。
ぼかしや絵の具の境界線をぼかす時は扇筆。

のように用途に寄って分けると描きやすくなります!

【使用用途】

実際に絵の具を塗り始める工程として、「下塗り」→「本塗り」があります。
初めの段階(下塗り)は、大まかにキャンバス上で配色(何処に何の色を置くのか)を行いますがその為に
空白の面積を一気に塗る事になります。
その時に大きいサイズの硬毛筆を使います。

直線的で広範囲な面積なら平筆
曲線的で広範囲な面積なら丸筆
 のようにです。

作成が進むにつれ細部の描写や複雑に絵の具を塗り重ねていきますが”繊細さ”が必要になってきたら
「軟毛筆」の出番です。
丁寧な作業では、筆が大きいと関係ない箇所まで塗りつぶしてしまうので細く柔らかい筆が有効です。

【お手入れ】

筆の使用後は、適当な布で絵の具をふき取りクリーナーで根本まで漬けよく洗いましょう。
クリーナー後は、石鹸などの洗剤で洗い乾かすと大変長持ちします。
もし筆が固まってしまったらストリッパーに付けると溶解します。

【まとめ】

●油絵作成で使う筆の種類には、大きく分けて「硬毛筆」・「軟毛筆」がある。

・硬毛筆:硬い毛を使用。
     厚塗りや絵の具の塗り込み、筆跡など勢い付けた描写が可能
・軟毛筆:柔らかい毛を使用。
     絵の具との馴染みが良く下塗りされた絵の具と調和して塗る事ができる。
     柔らかい曲線さ繊細な描写が可能となる。

●筆の形状として、「丸筆」・「平筆」・「扇筆」等がある。

・丸筆:筆の先端を活かした細かい描画や広い範囲で描ける万能筆。
・平筆:平らな面の特徴を活かし形状によってはシャープに、また滑らかなラインを描くなど
    変幻自在。
・扇筆:上記2点の筆とは異なり色の微調整やぼかし等、繊細さが必要とされる場面で発揮。

●筆の選び方
 広範囲を塗る   :平筆
 ポイント箇所を塗る:丸筆
 微調整を行う   :扇筆
 
●使用用途
塗り始めは、硬毛筆で大まかに塗る。
細かい描写や繊細な塗り込みが必要になってきたら軟毛筆で微調整を行う。

今回、筆の種類と特徴についてお伝えしました^^
が、この定義を”必ず守る必要はありません”!!
筆の選択・扱い方の一つの基準として参考にして頂けたらと思います^^

僕も使いはじめの頃は、どう筆を使い分けていけば良いかわかりませんでした。
この悩みも描き続けていくことでいつのまにか消え今では、自然と使うべき筆を使えるように
なりました。

筆の性質や形状も”描き手の馴染み”によって新たな描写を可能にします。
なのであまり考えこまずつまみ食い程度で色々試してみてください♪

描く事に慣れてくると筆以外の道具に興味を抱いてきます。
それがペイントナイフなのかそれとも自分の手なのか。

道具は、目的ではなく”手段”として意識していくと新たな描き方が見えてきます!!

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では、今回はこの辺にて^^

本日も貴重なお時間に充てて頂きありがとうございます!!

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