【絵の構図の種類一覧】作品の印象を変える配置の基本
こんにちは、油絵画家の中西宇仁です。
今回は、絵を描く時の構図の種類についてお話したいと思います。
そもそも構図とは何か?、なぜ構図が必要なのか?
同じモチーフや空間でも配置によって印象が変わり良くも悪くも作品の魅力を左右します。
絵がまとまらない、どのように配置していけば良いかの指標として構図の型を見てみましょう!
【 代表的な構図の種類 】
構図にもそれぞれの特徴があり、与える印象が変わります。
構図の特徴を捉えてそれに合った描き方をする事で、作品のメッセージ性や雰囲気、魅力を乗せられます。
●三角構図
その名の通り、キャンバス上に三角形を中心に配置する構図です。
安定感があり、画面上にまとめやすく視線を中央に集めやすいのが特徴ですが配置上、モチーフが真正面になりやすいです。
ですが、必ずしも正三角形の配置でなくても良いので、余白との比率も意識してみましょう。
また、モチーフを3点置くと関連性を持たせられるので、ストーリー性が引き立ちます。
頂点から底辺に流れていくので、人物画や静物画、空と地上を分ける風景画と万能的な構図ですね。

●対角線構図
画面上を斜め線の対角線を置き、方向を設置する構図です。
奥から手前へと流れが生まれるので奥行きを感じ、躍動感が出ます。
例えば、左上奥から右下手前にモチーフを置けば、遠近感から川や道路など奥行きとしての流れが生まれます。
一線、対角線を置くだけで画面全体の流れとモチーフの置き方が決めやすくなります。
建築物や森林など物体が連なる絵で効果を発揮します。

●水平構図
シンプルな構図で、画面上に水平線を境にして上下のバランスを整える構図です。
空と海のように2極化した風景画は空間が起きやすいので静けさや広がりを強調できます。
抽象画でも上下で色違いの色を置くだけでも様になりますね。
支持体もPやMのように縦幅は短く横幅が強調されるキャンバスの方がより効果的に魅せられます。

●垂直構図
水平構図の垂直版ですね。
縦方向の線やモチーフを強調する構図です。
上から下、または下から上へ流れるので一方的な方向を意識させられます。
森林、建物、滝など形状と空間を垂直に絞り込めます。
高さを主張できるので、緊張感や力強さを乗せられる構図です。
が、収めるモチーフや空間を詰め込みしすぎない事がポイントです。

●放射構図
画面の1点から複数の線が放射状に広がる構図です。
1点を始点とするので余白とモチーフとの距離が取りやすいです。
中心から広げていくので、密度を控える領域と詰める領域とで分けやく、奥行きや空間の広がりが作りやすいです。
建築物や道など空間の広がりが描きやすい構図ですが、抽象画でも中心と周囲との密度を分けると面白く描けますね。
僕もメインとなる部分とサブとなる空間を分ける時は、この比率は意識していますが観る側としても余裕が持てるので身構えない作品ができますね。

●中央構図
主役となるモチーフを画面の中央付近に配置する構図です。
メインとしたいモチーフや色を置く事で、突出して伝える事ができます。
中央にメインを持ってくるのでシンプルでわかりやすいのも特徴ですね、
動物の顔、人の顔、花びらなど限られたモチーフが置きやすいです。
シンプルではあるので、初心者でも配置しやすい構図ですが、中央に置きすぎると単調になる場合がある為、周囲の余白との比率や大きさなどバランスを考慮していくと良いでしょう。

●黄金比を利用した構図
黄金比を利用して、主役となるモチーフを配置する方法です。
黄金比とは、約1.618の比率の事で、とややこしいですが要は、周囲から徐々にパーツを抑えていく構図です。
カタツムリのようなラインをまといながら絞り込んでいく流れがあります。
外側は空間的余裕を持ちながら集中して密集させる事で空間的演出を表す事ができます。
主役と補佐役を分けやすいので自然なバランスが作りやすく、視線の流れが作りやすいです。
古くから美術やデザインで利用されてきた配置の仕方ですね。
画面をどのように分けて心地よく見せられるのか?を整理しやすい構図ですね。
僕も緩める所と詰める所を分ける時はこの比率を意識していますね。

●三分割構図
画面を縦・横それぞれ3分割し、9区分に分け交点や線上にモチーフや空間を配置する構図です。
余白や物体とのバランスが取りやすく、全体的な比率を分けやすいのが特徴ですね。
線が中間ポイントにもなるので、初心者の方でも整えやすい構図です。

●シンメトリー構図
左右または上下を対称に近づける構図です。
国会議事堂は左右対称ですが、絵画も上下左右を対称にしようという方法です。
安定感、神聖さやどっしりと構えた存在感を表せます。
例えば、右側から眺めると斜めになりますが真正面から見ると左右が対称になります。

●アシンメトリー構図
シンメトリー構図に対し、左右非対称で配置する構図です。
要は自由に配置しようという構図です。
非対称にする事で不規則なリズムが生まれ、自由な描写が可能になります。
半具象画や抽象画で活かしやすいですね。
●フレーム構図
フレーム構図とは、メインとするモチーフの周りを額縁のように利用する配置方法です。
例えば、人をメインのモチーフにした場合、周囲にある木々や窓、建物などを額縁のように利用して、メインのモチーフを囲む構図です。
イメージしやすい例として、窓があれば中心にモチーフを置き四角い窓を額縁変わりにするという事です。
メインのモチーフを引き立て、周囲との素材との関連性からストーリー性を持たせる事ができます。
よく写真でも用いられる捉え方ですね。

●S字構図
その名の通り、画面上の中にS字のような曲線を置いた配置方法です。
くねくね曲がった川や複数の食器を非対称に置くなどS字のような流れを組む構図です。
道路や川、静物など奥から手前に流すことで奥行きが生まれます。
風景画や静物画との相性が良い構図ですね。

構図は、モチーフや空間配置の指標です。
配置が浮かびにくい時は、先に構図という型を当てはめてその上にパーツを乗せていくと構築しやすくなりますよ。
【 構図によって変わる印象 】
構図にも様々な種類があります。
例えば、木を描くとしても中央構図のようにど真ん中に置けば木そのものをダイレクトに強調できますし、三角構図にする事でモチーフ同士の関連性が整い安定感を持ちます。
壮大さを持たせたいなら放射構図に当てはめて余白と森林が密集する個所を分けると表せます。
構図と聞くとモチーフや色を置く配置場所というイメージがありますが、その配置場所には意味があります。
同じモチーフでも置く場所により印象が変わるので、構図とは「作品の感情や雰囲気を演出するもの」であります。
自分がモチーフや色に乗せて何を表したいのか?、それにあった構図は何なのか?を意識していくと適切な演出が出来るようになりますよ^^
【 構図の決め方ポイント 】
構図は作品の感情や雰囲気を作るものであり、自分が何を表したいのか?、適切な構図を意識していくと理想の作品が描けるようになります。
では、どのように決めていけば良いのかについてお話しますね。
●主役を決める
作品の中で何を一番にしたいのか?を考えてみましょう。
ドラマや舞台でも主役と他の役と別れておりますが、主役を強調させたり他の役との関係性により、ストーリー全体の面白みを出しています。
絵も同じように画面上の中で何を一番見せたいのかを決めておくと構成が組みやすくなります。
僕も絵を描く前は、設計書を作るのですがテーマを通して何を主張させたいのかを決めています。
そうする事で他のモチーフや空間との調和が生まれるのでまとまりのある作品になるからです。
●視線の流れを考える
鑑賞者の目が、どこから入り何処へ移動するのかを考えてみましょう。
視線誘導が起こる事でどのように見れば良いのか?、1つの鑑賞基準となるのでより作品に対する理解度や潜入度が高まるからです。
昔の西洋絵画では徳野視線誘導する為の導線は意識されていました。
またHPの場合、意識して視線誘導が取り入れられていますがトップページの左上にロゴがあり平行させるとメニューが連なりますがこれは人の視線の動きの癖を取り入れているからなんですね。
「~~のような誘導をしたいからS曲構図かな?放射構図かな?」と当てはめてやすくなります。
●余白や大きさを意識する
絵を描いている側としては、キャンバス上を描き満たしたくなるものかと思いますがここをぐっと堪えて、モチーフで梅司ず余白を残してみましょう。
余白を残す事で作品の緊張感やごちゃごちゃ感が和らぎ、メインのモチーフや色を引き立てやすくなります。
また、モチーフの大きさも余白との関係性に関わるので画面全体のバランスが合っているか照らし合わせてみるとまとまりやすくなりますね。
僕は近くでみると把握しずらいのでキャンバスから離れて確認しています。
「何も描かない部分も構図の一部」ということです。
絵を描く場合、モチーフがメインだと捉えられがちですが何もない余白や色、サイズなど画面上に乗るもの全てが関連付けられます。
構図を決めるのは大変ですが、あらゆるパターンを試していくと決めやすくなります。
構図が思いつかない時の対処法についてはこちらで紹介しておりますので合わせてご覧ください!
【 構図はあくまで指標 】
構図には、様々なパターンがありますが必ずしもこの構図に当てはめる必要はありません。
黄金比や〇〇構図などありますが、これらはあくまで絵を整える、画面上に収める方法の1つでしかありません。
整うという事は、他の作家が描いた絵と共通した配置になりやすいとも言えるからです。
ガチガチに固めずとも、あえてバランスを崩したり不安定な配置にするとそれだけでも人の目を引く作品になり得ます。
ただ、それも構図のスタイルを知っていればどう崩せば良いかが判断しやすくなるので、構図の在り方は知っていた方が表現力は広がります。
何も知らずに毎回感覚任せだと制作中に行き詰まったり納得しない結果になりやすいです。
整った構図で表せる事もあるし、外れる事で何を表したいのかを明確にできます。
構図に捕らわれるのではなく、いかにして画面上の舞台を作り上げられるのかを意識してみると何かがわかるかもしれません!
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