2024-05-17

画材で何が描けるの?種類と特徴を知れば初心者でも描ける!

おはようございます。油絵×心像画家の中西宇仁です。
今回は、過去に相談のあった内容の1つとして
「 画材で何が描けるのか? 」

についてお話していこうと思います。

画材と一言で言っても様々な材質や描き方が
あります。

絵の描き方に必ず守らなければならないルールは
基本ありません。
自分が思うがままに描きたいものを表したいものを
画材というツールを使って生み出します。

頭の中でなんとなくイメージはあるけど性質や使用例を
知る事でより具体化し選択肢を絞っていく
ことができます!

それでは、お茶でも飲みながらご覧ください^^

【 画材の種類 】

画材は、画材屋さんやネットショップで用意できますが
種類と数が豊富な為、何を選べば良いか迷うことがあります。
よく見聞きする画材をご紹介しますね。

●鉛筆

一番シンプルな画材ですね。
普段は、文字を描くなど生活に沿った道具ですが
画材としても扱われる道具です。

種類としてHBやBがありますが詳しく見ていくと
6B、5B、4B、3B、2B、B、HB、F、
H、2H、3H、4H、5H、6H、7H、8H、9H
とあり芯が柔らかく濃く描きだせるものがB類で
芯が硬くしっかりした線を引く事ができるのがH類です。

Bは、「黒い(Black)」。Hは、「硬い(Hard)」の略ですね。
Fは、「しっかりした(Firm)」の意味でHとHBの中間の濃さと
柔軟さとした規格です。

●色鉛筆

幼少の頃から馴染みのある身近な画材ですね。
鮮やかな色味を出す事が出来また手も汚れないのと
携帯できるサイズの為、とてもお手軽です。

水彩色鉛筆、油性色鉛筆などがあります。

●クレヨン

こちらも幼少から馴染みのある画材ですね。
溶かした蝋と顔料を混ぜたものです。

鉛筆のように尖っておらず削る必要もないので
児童が扱っても安全な画材です。
種類として、濃度が濃い物がクレヨンで
柔らかく鮮やかな色出せるクレパスと
大きく2種類に分かれます。

●パステル

見た目は、チョークのような形をしておりきめ細かく
ふわっとした色合いを表す事ができます。
炭酸カルシウムなどの顔料に着色顔料などの接着剤を
練り合わせて固めた棒状の画材です。
参考:Amazon

●コピックマーカ

イラストや漫画を描く際に利用される事が多い画材です。
アルコールベースの染料インクを使用しています。
塗った印象は、水彩絵の具に近いものがあります。

インクの揮発性が高いため液状ですがすぐに乾くので
テンポよく描き進める事ができます。
参考:Amazon

●水彩絵の具

学生の頃、美術の授業で扱っていた方もいるのではないでしょうか?
絵の具を水で溶かして塗る画材です。
絵の具を塗るというより溶かされた絵の具(色水)を
塗っていくイメージですね。

歴史はとても古く紀元前3000年頃のエジプト王朝時代から
使われていたとされています。

水彩絵の具は、透明水彩絵具と不透明水彩絵具の2種類に
分けられます。
薄い塗り方が出来るのが透明水彩絵の具で
色を覆い隠し厚く塗ることが出来るのが不透明水彩絵の具
です。

●アクリル絵の具

絵画を描かれる人の中で多くの方が使用している画材です。
絵の具は水性の為、水洗いが出来ますが油絵のような厚みを
持たせた表現をすることもできます。

水性アクリル絵の具やアクリルガッシュなどに分かれます。
乾くと耐水性を持たせる事ができるます。
絵の具の乾燥が早いのですぐに色の重ね塗りができます。

●油絵の具

ゴッホやレオナルドダヴィンチなど誰もが一度が
聞いた事のある画家達が使ってきた絵の具です。

水性絵の具とは異なり油絵で使う絵の具は油性です。
色の元となる顔料と乾性油などと混ぜ合わせたものが
油絵の具です。

水性絵の具は、水で溶いて塗りますが油絵の具の場合は
水ではなくオイルと混ぜ合わせて塗っていきます。
詳細はこちらでご紹介しているので合わせてご覧ください!

油性の為、すぐに絵の具が乾くことがない為
キャンバス等の支持体上でグラデーションが作りやすいのが
特徴ですね。
僕も普段は、油絵をメインで使用しています。

●岩絵の具

日本画を描く為の画材としてよく使用されています。
鉱石を粒子状までに砕いた顔料を膠(ニカワ)と混ぜた
ものです。
例えば群青を作るにはアズライトという鉱石があり
これを砕きニカワと混ぜて塗るなどがあります。

●水墨

水墨画を描く時に墨を画材として利用しています。
ぼかしで濃淡や明暗を表すます。
日本では、奈良時代(710年前後)に中国から津川り
水墨画が大ブレイクしました。

現代日本では、絵だけでなく文字をアート調に表した
描き方など昔からある技法ですが時代の変化と共に
変化してきています。

鉛筆や色鉛筆のように単体でお手軽に済ませられるものから
筆と絵の具を組み合わせて本格的に描けるものなど
画材と一言で表しても様々なものがあります。

鉛筆やクレヨンなど画材同士を組み合わせて描くと
また違った表現が出来ます!

絵を描くうえで「〇〇でなければならない」という
必ず守らなければならないルールは基本ありません。

自分が思うままに使う事で面白さや達成感など
充実感を得られるキッカケになります。
画材屋へ直接赴いてじっくり見るのも良し!
通販で見定めてものは試しに触れてみるのも良し!

是非一度探してみてください!!

【 画材を使って描けるもの 】

「この画材はこの描き方でなければらない」
という決まりはないのですが基準がないとどのように描き進めて
いけば良いわからなくなる事もあるのでここでは、よく描かれる方法例をお話しますね!

●鉛筆

鉛筆は、黒鉛で出来ており色は黒色です。
他の色を着ける事は出来ませんが用いられる手法として
「デッサン」があります。

モチーフをそのまま描き写す事で構造や光と影の部分である
明暗など自然界に存在する物体のあり様を理解する事が出来ます。
上記の説明で黒色と言っても濃度の違いがあるので規格を使い分ける
事で協調する箇所、明暗をつける事で光と影の関係が生まれモチーフが
立体的になるなどシンプルですが描き込むほどに味が出る作品を描く
事が出来ます。

●色鉛筆

鉛筆と同じように扱えますが近年では、「大人の塗り絵」
のように事前に下書きされているモチーフに色を塗るキット
などもありますね。
いきなり濃い色が乗らないので色彩の調整がしやすいのも
特徴ですね。

持ち運びにも困らないのでカバンにスケッチブックを入れ
外出先でちょこっと描くのにも適しています。
僕も以前は、屋外で鉛筆類を取り出し描いていましたが
ゴミも出ないのでお手軽です!

老若男女問わず扱いやすいのでコミュニケーション向上
にも繋げやすいです。

●クレヨン

画材自体がどっしりしているので勢いをつけて描く事も
出来ますね。
クレヨンが色の濃度が高くクレパスは、薄く塗れるので
使い分けて塗っていくとメリハリのある絵が描けます!

先端が尖らないので刺さってしまうこともないです。
携帯しやすいので外出先でも描けますが手が汚れる場合は、
ウェットティッシュ等を常備しておくと良いでしょう。

老若男女問わず扱いやすいのでコミュニケーション向上
にも繋げやすいです。

●パステル

描いてみると粒子状の粉が着きます。
四角い形状の為、線描だけでなく手や紙、
布や綿棒などでぼかすなど表現の幅を広げる
事ができます。

固くないので形状を変えたい場合は、カッターで削る事も
容易ですね。

パステルの場合、紙に描いても粒子状の粉な為固着力が
弱いです。
そこで作品完成後には、「フィキサチーフ」という粉を
定着させるスプレーを吹きかけると剥がれ落ちなくなります。

●コピックマーカ

アルコールインクを使っておりますが匂いは個人的に感じませんね。
透明感のある色合いがあり色を混ぜても濁りにくいのが特徴です。
塗った後もすぐに乾くので汚れにくいですね。

イラストを描くのに使われる事が多いですが風景画や動物画、
抽象画など描き手に合わせて描けます。

「イラストを描いてみたいけど人が描けない・・・」
という場合は、ネットで塗り絵用線画をダウンロードし
印刷すれば手軽に色を塗る事もできます!

個人的には、筆先タイプで液状なので範囲も広げて
塗る事もできるのでスイスイ進めたい方には良いかも
しれません!

●水彩絵の具

その名の通り水を使って絵の具を溶く画材ですね。
容器に水を溜めておき筆を浸け絵の具を溶いて塗り
進めていきます。

風景画や動物画を描く場合は、先に鉛筆やペンで
紙に下書きをしてから絵の具を塗ります。

水を含んでいる為、いきなりガッツリ塗ってしまうと
色が濁ってしまうので薄く塗るように進めていくと
綺麗になります!

僕の場合、筆を水に浸したら先に紙を濡らしていました。
紙上に水の通り道のようなものを作ってから溶いた絵の具を
乗せるとぼわぁ~っと広がっていくのでなかなか面白いです。

紙質によって絵の具の浸透具合が変わるのでスケッチブックや
和紙など様々な支持体を試してみるのも良いのかなと思います!!
(支持体:紙やキャンバスなど絵の具を乗せる媒体の事だよ!)

●アクリル絵の具

アクリル絵の具の特徴として、
乾きが早い、多彩な塗り方が可能、様々な支持体に描ける、耐水性がある
などがあります。

アクリル絵の具は、紙やキャンバス以外にも鉄や銅、木材やや石など
あらゆる支持体に塗る事が出来、また水彩絵の具と同じくらいの早さで乾きます。
ただし、表面が油性の物(油絵の具など)の上に塗ってしまうと剥がれてしまう
ので注意が必要です。
テンポよく塗り重ねる事ができるのと絵の具によっては盛り上げたり油絵のよう
な塗り方も可能になります。

「水性なら水彩絵の具と同じじゃない?」と思われるかもしれません。
水彩絵の具とアクリル絵の具の違いとしては、原材料の違いがあります。
水彩絵の具は、「顔料 + アラピアゴム」
アクリル絵の具は、「顔料 + アクリル樹脂」
で作られています。

水彩絵の具の場合は、耐水性や耐久性が弱く描ける支持体も紙の為
少なく厚塗りも出来ません。
アクリル絵の具の場合は、耐水・耐久と描ける支持体が多く塗り重ねて
いくことができます。マットな表現が出来るのも特徴の1つですね。

描き方の工夫として液状の特徴を活かした方法もあります。
例えばペットボトルなど適当な容器に絵の具を溜めておき
容器に穴を開け絵の具を垂らす事で抽象的な表現をする事も可能です。
「ドリッピング」という手法ですね。

多種多様な表現ができます!

●油絵の具

油絵の具の特徴として、油性の性質を活かした描き方ができます。
水性絵の具と異なり塗った後もすぐに絵の具が乾く事がない為
グラデーションのような色彩調整がしやすいです。
また絵の具自体がどっしり固めの為、筆やペイントナイフなどで
ごっそり塗り重厚感や厚さを持たせることも出来ます。

筆跡を残すなど描写性といった特徴を出しやすいため
写実画だけでなく具象画や抽象画などあらゆる表現スタイル
で目立たせることが出来ます。

インパクトのある塗り方だけでなく透明絵の具と不透明絵の具、
溶き油を組み合わせ奥行きのある塗り重ねや艶出し、透明度を
高める事がが可能となり繊細な作品を作ることができます!

僕も普段は油絵の具をメインに使っていますが自分のペースで
進める事ができるのと乾きの心配がないので時間を掛けて色を
楽しむことができますね!
また、絵の具の乾燥を早めたい場合は乾燥を促進させるオイルと
組み合わせる事でペースを上げることもできます。

油絵の始め方についてはこちらから!!
オイルについてはこちらでもお話しているのでご覧ください!

●岩絵の具

岩絵の具は、顔料と膠液(ニカワ)を指で混ぜ作ります。
天然素材となる鉱石を砕いたものを使用するので
本来の素材が持つ自然な色合いを用いて芳醇な色彩を
楽しめることができます。

筆に絵の具を付けて塗っていくのが定番です。
植物や魚など具体的なモチーフが描かれる作品を
よく目にしますが岩絵の具独特の色彩を用いて
抽象的な描き方をしてみても面白いと思います!!

●水墨

墨一色しか使わない為、モノクロームの絵画とも呼ぶことがあります。
西洋絵画のように光源を意識し奥行きを表すよりかは
絵描きの主観(感覚)で描かれるものが多いですね。
代表的なモチーフだと龍が挙げられます。

小学校の頃、習字で墨を用いた経験があるかと思います。
同じ様に墨を水で溶き和紙などの紙に塗り描いていきます。
とても歴史のある画材ですね。

現代では、文字をアート調で表現するなどシンプルな色ですが
変化を加えることで別の魅せ方が出来ます!

抽象表現の方法についてはこちら
立体感を持たせた描き方についてはこちらにて
お話しておりますので合わせてご覧ください!

【 まとめ 】

今回は、絵を描く画材をいくつか例としてお話しました!

絵の起源は、僕たち人類の始まりである原始人が洞窟に
描きだした壁画が起源とされています。

宗教普及の為の看板として描かれ始めた宗教画から
人々の営みを写し出した風俗画や風景画
権力者の権威を示す為に描かれた人物画のような
写実表現から人間の感情や価値観を表す為に従来の
縛りに捕らわれずに描き出した具象や抽象的表現など

人類の歴史と共に生まれ移り変わってきたのが絵画です。

多くの人達が楽しめるようにと様々な画材が生まれてきました。
決まりに縛られず自由に描き出し形として残すことができる
分野でもあります。

新たな趣味を見つけたい
何か自分の中で芯なるものを見つけ出したい
ストレスをため込まないようリフレッシュしたい
自信を付けたい
何か出来るようになりたい

などあらゆる面に影響をもたらしていきます。
少しでも興味があれば是非触れてみてください!!

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ここまで読んで頂きありがとうございます!!
良いキッカケとなりますように^^

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