2024-03-07

油絵で抽象画を描く方法!画材と手法についてわかりやすく解説!!

おはようございます、油絵×心像画家の中西宇仁です!
今回は、油絵の具で抽象画を描く方法についてお話していこうと思います。

油絵の具に興味があるけど敷居が高いから自分では無理かな・・・
色々知識や技術を身につけないと扱えないのかな・・・
とモヤモヤされる方も多いのかなと思います。

抽象絵画のニーズは日に日に高まり描く人も増え社会からも注目を浴びてきている
表現方法です。

様々な画材で描かれるますが油絵の具の性質がわかれば十分に応用することができます!
肩の力を抜いてご覧頂けたらと思います^^

【 抽象画とは? 】

絵画のジャンルとして、肖像画・風景画・風俗画・静物画・宗教画など
人や自然、人々の生活や人工的な物体、歴史要素を含むなど形を描き表す表現方法が
私たちの中でも馴染みのある絵画のスタイルです。

その中で抽象画は異質なジャンルだと言えますね。
一言で表すと「 形として残っている対象をそのまま描き写すことのない絵画 」です。

ここで言う”形”とは、人物・静物・植物など一般社会や自然界に存在するものを示します。

何か物を見たり聴いたり触れた時に感じるものがあります。
人との温もり、優しさや愛情。憎しみや悲しみ嫉妬などの喜怒哀楽
自然の中に身を置く事で一体感を感じる
音楽を聴いていて揺れ動く感情

など、日々の生活の中で良くも悪くも感情が働きます。
感情は目に映り見えませんが” 形にはないが存在する何か ”です。

そんな心模様を表現する、それが抽象画ですね。

数学や化学は、数式があり明確な答えがあります。
人間の場合は、絶対的な答えはありません。
だからこそ生きていくことで自分なりの式を作り答えを導き出しまた新たな答えを見つけていく事ができる。
抽象的表現とは、そんな生き様をキャンバスに乗せる事ができる手段ではないのかなと思います!!

抽象画の描き方に決まった手法はありませんがそれ故に様々な手法があります。
いくつか例を挙げていきますね。

●抽象画描き方

SNSやTVなどで観る機会もあるかと思いますが多く用いられる手法としては、
ドリッピングがありますね。
容器に穴を空けその中に液状の絵の具を入れ垂れ流して描く方法です。

小規模に抑えたい場合は、筆やブラシに液状の絵の具を付け振りかけて描くのも
良いですね。

他にも手に絵の具を付け支持体(キャンバスなど顔料を乗せる媒体)に塗る方法や
ゴムやプラスチックのプレートやヘラを使って絵の具を引き延ばす方法もありますね。
別途ご紹介しているのでこちらも参考にご覧頂けたらと思います。

【 油絵の具を使った描き方 】

抽象画を描くうえでこれじゃなきゃいけないという絵の具はないですが
油絵の具で描く場合、絵の具やオイルの特徴を知っておくと描きやすくなりますなので
お話しますね。

●油絵の具の特徴

油絵の具はアクリル絵の具など他の絵の具と異なり乾くのが遅いです。
”油絵”というくらいなので色の元となる顔料と固着させるための乾性油を混ぜたものが
油絵の具となります。

塗った後はすぐに乾くことはなく空気に触れる事で時間を経て少しずつ固まっていく特徴があります。
その為、支持体上で色彩調整がしやすく描き続けることが可能になります。

別途、絵の具の性質とオイルを詳細にご紹介しているので合わせてご覧ください!
→関連記事:油絵の具の性質オイルの性質

絵の具とオイルとの組み合わせでツヤを出したり乾燥を早める事ができます。
「乾くからスピード感持って進めなきゃ!、絵の具を使い切らなきゃ!」という心配も
ないのでマイペースに進める事もできますね。

●描き方

油絵の具は、薄くって透明感を持たせることもできますし
厚く塗り重厚感を出すことができます。

一般的には筆が使われます。
筆の性質によって塗り方が変わるので使い分けていくと良いかなと思います。
別途載せておりますのでこちらもご覧頂けたらと思います!

硬い筆であれば絵の具をべったり塗り固める事もできますし
繊細な色合いを出すなら柔らかい筆を使って細かい微調整を効かせることもできます。

上記項目で少しお話したスキージと言って、プレートやヘラなどを使って絵の具を引き延ばす
方法も適応できますね。

僕は油絵の具で抽象画を描くことがありますがパレット上よりかはペイントナイフを使って
支持体上で絵の具を混ぜ厚さを持たせる事があります。
ナイフでなくとも下地作りようのジェッソ(こちら参考)を厚めに塗りその上から塗る事もできますね。
混ぜすぎると濁ってしまうので原色の色合いを残しつつ絶妙な調整が可能になります。

●メリット/デメリット

油絵の具には独特な特徴がありますが意識しておくべき
ポイントについてお話しますね。

・メリット

 絵の具を厚く塗り重厚感を持たせ存在感を出せる
 透明感を持たせることが出来る
 すぐに乾かないので色彩調整がしやすくなる
 パレット上に置いた絵の具の使いまわしが可能
 筆などの画材によって筆跡を残し主張することができる

・デメリット

 絵の具の乾きが遅い為、すぐに次への段階に入れない
 独特に匂いがある
 油分を含んでいる為、後始末が掛かる
 酸化により黄変することがある
 オイルと絵の具の組み合わせによってはひび割れを起こす場合がある

油絵の具の場合は、水性絵の具とは異なり空気に触れる事により化学変化が起こり
固まります。
乾燥を早めるオイルを使いすぎるとひび割れの原因になる場合もあります。

絵の具とオイルの性質については別途ご紹介しているので参考にご覧頂けたらと思います!
→関連記事:油絵の具の性質オイルの性質

【 まとめ 】

抽象絵画は、自然界に存在する形あるものを描くのではなく印象や感情、意識を表す
表現方法の1つです。
一言で表すと「 形として残っている対象をそのまま描き写すことのない絵画 」です。

描き方に決まった方法はなく道具を駆使し筆など定番な画材以外で描くことができます。
ドリッピングのように液状の絵の具を垂れ流すのが定番ですね。

油絵の具で描く場合は、絵の具とオイルの特徴を知っておくと使い勝手が広がります。
空気に触れてもすぐに乾く事がないので支持体上(キャンバスなど顔料を乗せる媒体)で
微調整を取る事ができます。

・メリット
 絵の具を厚く塗り重厚感を持たせ存在感を出せる
 透明感を持たせることが出来る
 すぐに乾かないので色彩調整がしやすくなる
 パレット上に置いた絵の具の使いまわしが可能
 筆などの画材によって筆跡を残し主張することができる

・デメリット
 絵の具の乾きが遅い為、すぐに次への段階に入れない
 独特に匂いがある
 油分を含んでいる為、後始末が掛かる
 酸化により黄変することがある
 オイルと絵の具の組み合わせによってはひび割れを起こす場合がある
 
絵の具の性質を理解していくとより作品制作の品質向上や表現性の幅を深める
事ができます。

自由度の効く油絵の具は、様々な色彩や質感を出すことができるのでより
深い描き方できるツールだと言えますね。

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ここまで読んで頂きありがとうございます!
抽象表現の飛躍に繋がりますように^^

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